どうしてもポジティブ思考になれない……。ネガティブ思考のメリットとは?
最近書店にいくと「ポジティブになるには」「前向きに生きる!」などの本がたくさん並べられています。私ごとで恐縮ですが、筆者はとてもネガティブなので、そういう本を見るといつも遠い目をしています。長年ネガティブ人間をやってきて悟ったのですが、ネガティブ思考を完全に失くすことは不可能なんですね……。自己啓発の本を読んでも、セミナーに参加しても、効果は長くて3日しか持ちませんでした。ですがネガティブでいることは、本当に悪いことなのでしょうか?
今回は、ネガティブ思考でいることのメリットを考えてみたいと思います。
「わかる、わかる!」と共感することができる
ポジティブな人に深刻な相談をすると、ときどき「大丈夫だよ。人生は驚きと感動の連続なんだよ! そんなこと気にしなくていいよ」と、おそろしく前向きなアドバイスが返ってくることがあります。しかしいわれた側は、より追いこまれた気持ちになってしまいます。ネガティブな人の悩みをきくのは、高度なテクニックが必要なことも事実です。ですが、もともとネガティブな人は、解決方法はしめせなくても「わかる、わかる。しんどいよね」と、同じ方向を見ながら、一緒に悩みと向き合うことはできます。それだけでも、ずいぶん大きな励みになるものです。
なにかと用心深い
たとえば人間関係で、初めて会った人に親切にやさしくされたとします。しかし、ネガティブ人間は「ちょっと待てよ? こんな私に親切にするなんて、なにか裏があるのでは……」とまず疑ってかかるため、騙されることが少ないです。さらに、「なにか悪いことがおこる」ことを前提で行動するため、遅刻や納期に送れるなどのミスも滅多にしません。
現実を直視できる
少しだけネガティブな視点を持つと、問題の本質にきちんと目を向けることもできます。仕事のうえでもネガティブな視点や思考というのは、役に立つことがあります。他の人よりアラ探しが得意なため、物ごとを厳しくチェックすることが可能です。サービス業でも、相手が望んでいる以上に「なにか不便な思いはしていないか? 困っていることはないか?」など、自らの視点をいかして細かい部分まで目を向けることができます。
いかがでしたか? ネガティブはいいところも悪い所もあります。いきすぎたネガティブ思考は身動きがとれなくなるのでマイナス面も大きいですが、バランスをとりつつ上手く付き合っていけば、ネガティブは悪いことばかりでもないかもしれません。よかったら参考にしてみてくださいね。