妊活のキホン知識【後編その1】~妊娠しやすいカラダを作る毎日の食事~
【前編】では妊活前に心得ておきたいことについて、【中編】では気になるけど意外と知らない「不妊治療」の基礎知識についてご紹介しました。【後編その1】では妊娠しやすいカラダを作るための食事ポイントについてご紹介したいと思います。私たちのカラダを作っているのは毎日の食べ物。美しい肌や健康なカラダ作りのためにも、産みやすいカラダ作りのためにも日々の食事はとても大切です。
毎日の食事で卵子の質を高めよう!
妊娠するためには元気な卵子と精子が必要なのはいうまでもありません。女性の場合は一般的に35歳頃から少しずつ卵子の質が低下する傾向にあり、「高齢出産」と呼ばれるのも35歳からです。晩婚化にともない初産の平均年齢が年々あがっているなか、この年齢と出産の問題はだれもが他人事ではなくなってきました。年齢を重ねてもなるべく卵子の質をさげないためには、食事面でのケアがとても大切。細胞の酸化(老化)をおさえる“抗酸化作用”が高い食材を積極的にとることで、卵子の質の低下をある程度おさえられると期待されています。(※抗酸化力は本来私たちのカラダにある程度備わっていますが加齢とともに年々減少してしまいます)
春~夏の食材は強い紫外線や厳しい暑さから自らの身を守りスクスクと育つため、抗酸化作用が高いものが多いのが特徴です。旬の食材を毎日の食事に取り入れることで、私たちも抗酸化作用を高め妊娠しやすいカラダ作りを目指しましょう!
抗酸化作用が高い食材と調理法
それでは抗酸化作用の高い食材とその調理方法についてご紹介しましょう!
抗酸化作用の高い食材例
・トマト ・赤パプリカ ・カボチャ ・人参 ・ブロッコリー
・アスパラガス ・スイカ ・マンゴー ・ブルーベリー
おすすめの調理法
抗酸化作用が高い栄養素の代表としてビタミンA・C・Eがあります。このなかでもビタミンA・Eは油との相性がよく一緒に摂取することでカラダへの吸収率が高まるといわれています。トマトに含まれる“リコピン”も抗酸化作用が高い栄養素として有名ですが、こちらも油との摂取がおすすめです。
抗酸化作用の高い油とは?
上記の食材を加熱調理する際には、熱に強く抗酸化作用が高いオリーブオイルがおすすめです。サラダにする際は、今話題のエゴマ油や亜麻仁油をドレッシング替わりにかけるのがいいでしょう。これらの油は熱に弱いので加熱調理には不向きです。今は美容効果の高いオイルが注目をあび、その種類も年々増え続けていますよね。
上記の他にもココナッツオイルやアボカドオイル・アルガンオイルなど、じつにさまざまなオイルをスーパーや専門店で目にすることができます。オイルを選ぶ際は、加熱に強いのか弱いのか油の性質をきちんと確認した上でそのオイルに合った保存・活用をするよう気を付けてくださいね。
油と女性ホルモンの関係とは?
ダイエット中などカロリーを気にする女性のなかには「油抜き」の食事を続けている人が少なくありませんが、これはあまりおすすめできません。髪や肌・爪のツヤを作ってくれるのは油。あまり知られていませんが、脳の成分や女性ホルモンのもととなるのもじつは油なんです! もちろん油ならなんでもいいというわけではなく、前述のような良質の油が必要です。油を完全に抜いた食生活を続けていると、生理の周期が乱れたり、髪や肌のツヤがなくなりカサカサになったり、体調不良が続いたり……。なにより卵子の質が低下してしまいます。
いつか妊娠したいと思っている人はモチロン、いつまでもキレイで健康なカラダでありたいと願うならば極端な「油抜き」生活は今すぐやめて、良質な油を上手に活用できるようになりたいですね!
【後半その2】に続く