和食が健康なのは「ひと手間」があるから
和食料理はヘルシーでバランスがいいから健康的! しかし、一方で塩分が多すぎるのでは、との声もありますが、和食ならではのひと手間を加えることで、濃い味付けをせずに素材本来の旨味で和食料理をおいしく作ることができます。
和食がおいしくなる手間
和食は本来素材の味をいかすことが目的です。しかし、手間をかけたくないからと、手間を惜しむと味が濃くなったり、煮すぎなどにより素材本来の味が消えてしまいがちに。和食では材料のもち味をいかすために下ごしらえが必要です。この下ごしらえは、和食をおいしくするポイントになります。味付けが濃くなりがちになる場合は、この下ごしらえをしっかりと行ってみるといいかも。
下ごしらえの種類
下ごしらえは、食材などによりいろいろな種類があります。洗ったり剥いだりといったのは一般的ですが、アクを抜いたり湯引きするなどのひと手間も下ごしらえです。また、塩や粉を打ったり、酒やショウガなどで臭みをとるなども、料理をおいしくするための下ごしらえとして大事になってきます。そのほかにも、大根を煮るときなど、二回にわけて煮るなど手間をかけることで、ふっくらとおいしいふろふき大根などができあがります。
じつは毒だしをしていた
ひと手間かける下ごしらえは、じつは毒だしにつながっているようです。食材の歯ごたえや風味を残しながらも、毒の部分をだす作用が下ごしらえにはあります。毒というのは、体内に活性酸素を作りだすような成分などです。水銀や鉛、ダイオキシン類などの有毒物質を抜くことができるので、体内にあたえるダメージをとり除く効果があります。味をおいしくするだけでなく毒だし効果があるので、下ごしらえはなるべく面倒でもひと手間かけたほうがよさそうですね。
おいしくなって健康的
下ごしらえを行った食材は、少しの調味料や加熱時間でも、素材の味がいかされておいしくなります。味付けも濃くせずに済むため、塩なども使いすぎずにすみます。ちゃんと下ごしらえしないで調理をすると、煮ものだったら出汁が素材に染みこまずに煮すぎとなります。煮すぎると食材の原型もくずれて繊維がなくなり、歯ごたえもなくなってしまいます。下ごしらえした食材は、味だけでなく歯ごたえも味わえるように工夫されています。ちょっとした手間なので、時間を惜しまず下ごしらえを行ってから料理を行うと、心も体も健康になれます。
和食の特徴といえば
和食の特徴といえばバランスがいいこと。さまざまな食品を一度の食事で摂取できるため、たとえ炭水化物を食べても、油分の多いお魚を食べても、野菜や海草類なども一緒に食べることで、消化吸収が上手に行われます。しかし、和食と言っても種類が少ないと、ごはんとちょっとしたおかずだけ、お蕎麦だけなど炭水化物に偏りがちに。せっかく和食を食べるなら、さまざまな食材を食べてバランスを考えるのがいいです。カロリーばかり気にせずに、野菜や動物性タンパク質などもしっかりと食べることが健康の秘訣ともいえます。