「ほどほどの幸せでいい」と思っている人はそれさえ手に入れにくい
やみくもに出会いの場へ足を運んでいる人がいる一方で、そんな彼らを鼻で笑っている人がいます。「そんなに必死にならなくても(笑)」「自分磨きとか痛い(笑)」と斜に構えているわけですが、問題なのはそんな彼女たちにも恋人ができないということ。
彼女たちは婚活をする人に対して「そんなに頑張らなくてもいいんじゃない」「ありのままでいれば自然と出会えるでしょ」なんて思っているようです。が、本当にそうなのでしょうか。そんなに頑張らずにいて、幸せになれるのでしょうか?
「自分磨きなんてそんなにしなくてもいい」という人
昨年流行った言葉に「ありのまま」というものがありました。そのままの自分でいれば自然と道は拓ける……といったことを表していた「ありのまま」。おそらく「自分の気持ちに素直になって人と関わって行こう」という意味だったのでしょう。
しかしこの「ありのまま」を自分の都合で解釈してしまう人たちがたくさんいました。「ありのままだから、何もしなくていい」「ありのままだから、頑張らなくてもいい」そう思う人が増えたのです。本来の意味とは違った受け取られ方をすることで、努力しないことを肯定する人たち。それは「ありのまま」なのではなく、単純に「手抜き」であり「だらしがない」ということ。
たしかに、自分の外見ばかりに執着し、己の容貌にばかりとらわれてしまう自分磨きならやらなくてもいいかもしれません。が、何も磨いていない自分を「ありのままで受け入れてほしい」なんて少々図々しいのではないでしょうか。
「好きな人と結婚できればいい」という人
晩婚化と少子化が進み、今では結婚をしても3組に1組は離婚すると言われています。経済成長をしない日本では、お給料もどんどんのびなくなっていきます。家族をつくるのに大変な世の中で「好きな人と結婚する」というのは、必ずしも当たり前のようにできるものではなくなっています。
これからは「好きな人と結婚する」ということさえ贅沢な望みになっていくかもしれません。そうであるにも関わらず「好きな人との結婚を望んでいるだけ」と何もせずにいれば時間だけが過ぎ、一般的な恋愛市場においての価値がどんどん暴落していくだけです。
「ほどほどの幸せでいい」という人
そもそも自分にとっての「幸せ」が何なのかわからないまま「ほどほどの幸せ」を求めていても、「ほどほどの幸せ」にはたどり着きません。幸せのなかには「たまに旅行をすること」「ほしいものを悩むことなく買えること」「好きな人との間に産まれた子どもを育てること」などがあるかもしれません。果たして現状ではそれを叶えられる状態にもっていけるのでしょうか。ほどほどの幸せを手に入れることは思っているより容易ではないかもしれません。
「こんなもんでいいや」と何もせずにいる人は、どんどん取り残されてしまいます。気付かないまま「あれ、こんなはずじゃなかった……」と思っても時すでに遅し。現実から目をそらさずに、着実に生きていきたいですね。