どうして●●したいの? 自分の未来像が「ぼんやり」していると危険
結婚したいですか?
という質問に対して、未婚女性の7割以上が「YES」と答えるそうです。しかし「なぜ結婚したいんですか?」と聞くと、ほとんどの人が俯いて口をつむいでしまいます。あるいは「みんなしているから」「子どもがほしいから」といった答えが返ってきます。いったい婚活女子は、結婚をして何をしたいのでしょうか?
アラサー女子に婚活している理由を聞いてみた
先日、婚活をしているというアラサーの女性と関わる機会がありました。彼女になぜ婚活をしているのかと聞いたところ、返ってきた答えは「働きたくないから」というもの。働きたくないために男性と結婚し、養ってもらいたいというのです。彼女はしきりに「専業主婦になりたい」と繰り返していました。
専業主婦は家事や子育てに追われて365日休みがないわけですし、何かあったとき(たとえば夫の浮気が発覚して離婚したいなど)に自分が働いていないと、金銭的な面で自由になりにくいというリスクまであります。共働きが多い現代では、男性の働きだけで食べていける人を見つけることさえ難しいでしょう。まして、婚活市場では若い女性ばかりが人気を集めます。そんな難しい状況でるにも関わらず、なぜ彼女はそんなにも専業主婦になりたいのでしょうか。
専業主婦になりたい理由を聞いてみた
前述した女性になぜ「専業主婦になりたいんですか?」と聞いてみると、しばらく考え込んでからこんな答えが返ってきました。
「お母さんが、専業主婦で幸せそうだったから」
筆者は何も答えられませんでした。最近の若い女性は「お母さんみたいな人になりたい」「尊敬する人はお母さん」など、母親と仲が良く、母親を目指している人も多いですよね。もちろん母と娘が仲良しなのはいいことで、咎めるべきことではありません。
しかし、あまりにも母親と娘との距離が近いゆえに、自分の意思や考えというものを持てなくなっている人もいます。事実、彼女は「どんな人生を送りたいのか」という質問に対して、終始「お母さんみたいな人になりたい」「お母さんみたいな生活が送りたい」と言っていました。幸せな環境に生まれ育ったのでしょう。不幸なことは、時代が違うこと。そして母親の幸せが自分も手に入ると思っていること。どんな人生を送りたいのかを自分で考えず、母親と重ねてしまう意思の力のなさが何よりの問題です。
自分がなぜそれをしたいのか考えること
特に若い世代では生まれたときから不景気と言われ、何かに挑戦したりリスクを背負うことを極端に避けてくる傾向がありました。「若いうちの苦労はすべき」などと言われていますが、それは年を重ねるごとに失敗することがハードになり、若かったときよりもずっと挑戦しにくくなるからです。
失敗経験がないと、年を重ねたときに失敗を必要以上に恐れてしまうことがあります。たった一度のミスで取り返しがつかないように思えたり、打ちひしがれてしまうような弱々しいメンタルでは後々自分が困ってしまいますよね。
大切なことは「自分の意思で選択し、責任を持って決断すること」です。そのためには自分が何をしたいのか、誰かの人生と重ねることなく自分で考えてみることが生きていくうえで求められていることなのかもしれません。