風邪をひいた時の食事…いつもと味が違うと感じる??
風邪をひいた時に、何を食べてもいつもと違う味がすると気づきませんか? いつも食べてる母親のお味噌汁、自分で作る野菜ジュースの味、いつもと一緒に作っているはずなのに、何を入れちゃったんだろう? と疑問に思った経験があると思います。それってなぜなんでしょうか?
風邪をひくと味覚障害になる??
風邪をひいた時に感じる味の違い。それは、おいしさを感じる体内の感覚が低下してしまうからです。おいしいと感じる感覚には、味覚、嗅覚、視覚、聴覚そして触覚です。食べ物そのものの味だけでなく、見た目や風味、さらに食感、歯ごたえなどが揃うことで、おいしい! と思えるようになっています。風邪を引ひくとこれらの感覚が鈍ってしまうので、味覚にも変化が出てきてしまうのです。
鼻がぐずぐずしてしまうと
鼻を詰まらせてしまうと、食べ物の風味が分からなくなり、味の良さが存分に楽しめなくなります。食べ物は味覚の他に嗅覚があることで、味の良さを舌でも感じることができるのですが、鼻が詰まっていると香りが分からずに、味の良さも半減してしまいます。
風味とは、嗅覚から得られる香りが口の中に広がる時に感じる感覚です。嗅覚が刺激されることで感じる味とは、おいしさに繋がっているんですね。
味覚がおかしく感じる理由
風邪をひいた時に、何を食べても苦味を感じた経験はありませんか? 舌は甘味、酸味、塩味、旨み、苦味の5つの味を分けることができます。しかし風邪をひくと、しょっぱい、甘いなどの変化がはっきりとしていないと分かりづらくなります。そのため、風邪をひいているときは、なぜか濃い味のものがとても食べたくなります。しかし、酸味や苦みなどは、舌にある味蕾の部分が毒と察知しやすく、酸味と苦味に関しての感覚を受け取りやすくなっています。調理したほとんどの食べ物には、苦味成分などが入っているため、食べ物を食べると苦味を感じやすくなるのです。
風邪が治ってくると食べ物もおいしくなる
炎症の起こしやすい鼻のつまりが治ってくると、味覚も本来の感覚を取り戻すことができます。炎症を起こしている粘膜の部分が回復することで、嗅覚の機能が戻るからです。本来の風味を感じる嗅覚が戻ることで、味を感じやすくなってきます。また、熱などにより舌が麻痺していた感覚も戻るので、食べ物を食べても苦味よりもそれぞれの料理の風味を感じ取りやすくなり、味が濃くなくてもおいしく感じられるようになります。
風邪が治ったのに味覚障害が……?
風邪が治ったにも関わらず味覚がおかしいと感じられる場合は、さまざまな原因が考えられるようです。一つに薬の副作用がありますが、風邪が治ってすでに薬を服用していない場合は、風邪をひいた時にウイルスにより嗅覚神経を損傷してしまったのかもしれません。その場合は内科ではなく耳鼻咽喉科などで診察を受けてみてくださいね。風邪も同様、いつもと味覚が違うなと思ったら、長引かせないようにすぐに医師に診てもらうと良いですよ。