冬は消化力が高い? アーユルヴェーダに学ぶ冬の食事療法
今年は例年以上に寒い冬となりますが、体もそれに合わせて冷えやすくなります。それと同時に食欲がわいてきませんか? 人間は寒いほどに食欲がわいてきます。寒くて運動もあんまりしていないのに、食欲だけ増えてヤバイ! と焦っている人もいるのでは? アーユルヴェーダに学ぶ冬の食事療法では、この冬の時期だからこそたくさん食べて、体の機能を維持させよう! という考えがあります。
なぜ冬は食欲がわくのか
冬になると人間の体は寒さに備えるために体を鍛えようとする状態に変化します。免疫力を上げて菌にも負けない体を作る必要があるので、それに伴ってエネルギーが必要となり、体は栄養を欲しがります。また、体内の活動も活発になるので消化力も上がってきます。人間は消化力が上がるとより脳に空腹感の信号を出すので、寒くなると体の機能として食欲がわく仕組みになっているのです。
もちろん活動力が高いので消化吸収の機能もよく働き、たくさん食べるほどに体にエネルギーを補給し、そして消費することができます。まるで冷たい水を温めるのにたくさんの火やエネルギーが必要になるのと同じことです。
でも食べて太っちゃったもん!
寒くなって食欲が増え、そして食べて太ってしまった方。もちろん節度はありますが、それ以外にも問題があるかも。アーユルヴェーダでは食べ物の中に熱を上げる食品と冷ます食品があります。なので、せっかく消化力が高まり熱のある体を、冷ます食品で鎮静化させてしまっては消化力が低下してしまいます。
体の熱を下げる食品とは、加工食品や添加物がたくさん入った食べ物、ケーキなどのおやつ、冷凍食品などです。また、刺激の強いスパイスなどは体を冷やす効果があるので、実は冬には向いていない食材です。お腹が空きやすいからと手軽に食べられるものばかりを食べていては太るのも理解できますよね。
消化がよく熱を上げる食べ物
お腹が空いたなら、体の熱を上げて消化力を上げ、体力を付けていきましょう。冬場だからこそ免疫力を上げる食事をすることで、風邪をひかずに元気に過ごすことができます。そのため、冬に食べる物は体の熱を上げる消化の良いものを食べましょう。
消化の良い食べ物とは、新鮮な採れたての野菜や果物ですが、お米なども入ります。また、冬場は夏場よりも油分を取ることで、熱を発することができます。オリーブオイルなどは消化にも良いので、とても優良な油です。タンパク質等は、より体のエネルギーとして熱を上げてくれるので、積極的に摂取したい食品です。そして味付けは甘味、酸味、塩辛いものをチョイスすると良いです。
冬だからこそ体は丈夫になる
冬場は乾燥し空気中に菌が増える季節です。そのため体は冬になると夏よりもとても免疫力が上がり、風邪もひきにくいはずです。夏場の風邪が治りにくいのも、免疫力が落ちているのが理由ですね。にもかかわらず、冬場に肌が乾燥し風邪をひいてしまっている人は、栄養も足りずに免疫力が弱ってしまっています。お腹の空きやすい冬場ですが、食べる内容も気を付けることで、免疫力の高い体を作っていけますよ。