“ライフスタイルの違い”を理解し合えない? 「女の人間関係」で悩んだ時の処方箋
みなさんはふとした時に女友達との“ライフスタイルの違い”を目の当たりにした経験はありませんか? 例えば学生時代の友人と再会したとき。バリバリ働いている人もいれば、無理せずマイペースに働いている人もいるし、結婚して専業主婦になっている人も、子どもが産まれてすっかり母親らしくなっている人もいます。
今回は、そんな生活や環境の変化によって女性同士の人間関係に生じる「面倒さ」や「やりにくさ」について、今年大ヒットした精神科医の水島広子さんの著書、『女子の人間関係』 の中からその原因と対処法をご紹介したいと思います。
“ライフスタイル”の違いで生じる亀裂
大人になり、生活のリズムやスタイルが変化していくことで、昔の友人に対して「前よりも話が合わないかも」と感じ始めるのはごくごく自然なことですが、対極にあるライフスタイル(独身と既婚、ゆるキャリとバリキャリなど)の女性を否定したり、理解できないという姿勢になってしまうのは、どうも「女性特有」の傾向らしいのです。
これは、「仕事」か「家庭」か、それとも両方かを選ぶ際に、男性はほとんど失うものがないものの、女性は「何かを選ぶことで、何かを大きく失う」という構造になっていることがポイントの模様。
“大きく失うもの”があるからこそ、欲しいものを得ることができる?
つまり、男性がサラリーマンをやりつつ子どもを持ったとしても、将来のキャリアの見通しを失うわけではありませんが、女性が同じことをやろうとすれば、ある程度は仕事のキャリアを妥協しなければいけなかったりするし、逆に仕事を選んだとすれば、結婚や子どもや、さらにはその後家庭を上手くいかせることができるかという問題は、専業主婦の女性たちよりもずっと重くのしかかってくるというわけです。
そこで生まれるのが、「『自分の持っていないものを持っている相手』に対しての僻み」。独身女性が専業主婦の女性に対して皮肉を言うのも、専業主婦の女性がワーキングマザーに対して皮肉を言うのも、すべてこうしたことが要因になっているらしいのです。
選択の「正しさ」は何によって決まるのか
「どのライフスタイルが正しいのか」を決定するのは結局「今、この時点での自分」。
今ある生活スタイルや状況が全く違う友人からどんな指摘を受けたとしても、それを真正面から受け止めたところで、それは外側から見た意見であり、同じ領域の中が見えていない、相手の領域の中で判断していることなのです。
さらに言えば、今はバリバリと働いている女性でもそのうち結婚、妊娠し、働き方を変えようという時期が来るかもしれませんし、専業主婦の女性でも、必要に迫られて外に働きに出る可能性も十分あるわけで、結局「ライフスタイルの選択」に“永続的な正しさは存在しない”ということ。
なかにはこちらのライフスタイルに対して、「こうした方がいい」と強く否定的なコメントをむけてくる人もいるかもしれませんが、水島先生によれば、そうした決めつけの強い人はその事柄に対して特に「不安が強い人」なのだそうです。
そういった相手の特徴をきちんと理解し、お互いの領域を尊重して、肯定的に話を聞こうと努めることが、これからどんなライフスタイルの違いが生じようとも、お互いを認め合える関係性を作っていくことに繋がるのではないかと思います。
▽ 参考:『女子の人間関係』 水島広子/ サンクチュアリ出版
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