26歳で秘書からSM女王様へ華麗な転職! そのお仕事を通じて見えてきたこととは?
“SMの女王様”というと、やはりなにかすごーく特殊な人じゃないとなれないようなイメージがありますよね。なんだかフツーの私とはまったく共通点がないような……そんな気がするのも無理はありません。でも秘書という一般的なお仕事では飽きたらず、“SMの女王様”を演じることに仕事のやりがいを見出したあるイギリス人女性がいます。彼女の体験談はそれがけっして特殊なことだけではなく、また人間観察の上でも非常に示唆に富んだものであることを教えてくれているので、すこしご紹介しましょう。
秘書から「女王様」へ
アドリアナ・テイラーさんは26歳の時に秘書の仕事をなげうって、女王様を演じる仕事を選びました。それから3年ほどたち、年収は440万円ほど。好きなことを仕事に選んでいることを考えれば、けっして悪くはない境遇です。
9時~5時の仕事は自分には向いていない。それよりもライフスタイルのタブーに挑むことに魅力を覚え、そして男を従えることに喜びを感じるようになったというテイラーさんが、SMの女王様プレイを仕事として選ぶようになったのはむしろ自然な流れだったと言います。
なんと彼氏公認!
そして驚きなのは、彼女はこのビジネスを自宅で、しかも彼氏が在宅のときに行っているというのです。彼はいわばボディガード的な役割も担っているのですが、それでも彼氏公認で堂々とこの仕事をしているのがすごいところ。そして彼女のクライアントには、成功したビジネスマンが多いと言います。過酷なビジネスシーンで、つねにストレスにさらされている男性たち。仕事では強いリーダーシップを発揮しなければならない分、その反動でプライベートでは、“女王様の言いなりになって、支配されたい”という欲望が強くなるそうです。
テイラーさんは、「彼らのニーズは、自分を日常のプレッシャーから解放されたいということ。女性なら、美容院に行って髪をセットするとリフレッシュされるでしょう。それと同じことです」と考えています。
あくまでクライアントの精神を解放すること
ちなみにテイラーさんは、“女王様”ではあっても、けっしてクライアントと性的な関係を持つことはしないと断言しています。テイラーさんの仕事はあくまでクライアントの精神を解放することであり、セックス関係を持つことではありません。だからこそ、彼氏も納得して、彼女の職業を受け入れていると言います。カップルとしてうまくいっている秘訣は、仕事とプライベートをはっきりとドライに割りきっていること。そしてお仕事では“女王様”になるテイラーさんも、彼氏との関係はいたってノーマルなものだと言っています。
自分に向いていないと思った仕事にはきっぱり見切りをつけ、自分の適性やセクシャリティを知ったうえで、好きなことを仕事にする。さらに理解ある彼氏からも、ひとりの女として愛される、大胆な決断をしたテイラーさんですが、彼女は自分が欲しいと思ったものはすべて手に入れているタイプの女性ではないでしょうか。羨ましい限りです。
「仕事も恋愛も中途半端でイヤ」、「このままただ年をとっていくだけかと思うと、気が重い」、そんなモヤモヤを抱えているより、勇気を出してまずはなにか変えてみる、はじめの1歩を踏み出すということが、幸せな人生のためにはやっぱり必要なのではないでしょうか?