【快適な睡眠のために。vol.4】靴下を履いて寝るのは、なんで体によくないの?
昼間は少し暖かくなったように感じますが、朝晩はまだまだ冷える今日この頃。
どれだけお風呂にゆっくり浸かって体をポカポカにしても、布団につく頃には足先・手先はつめたーくなっているのが現実ですよね。でもでも冷えたままだと「なんか寝付けない……」なんて思ってしまって、足先だけでもと思って「くつした」を履いてしまっていたりしませんか?
それ、実は余計に寝付きにくくさせているんですよ!
寝るときに足先が冷たくなるのは、当たり前!?
知っていましたか? 人は寝るための準備として、ゆっくりと体温を下げていくことを。
極端な例になってしまいますが、ランニングしたり100mダッシュしたりすると体がポカポカしてきますよね。それは心臓が一生懸命働いて、血液を送り出しているから。頭はフル回転で、目も冴えているはずです。この状態で寝るのは……無理ですよね?
つまり眠るときは心臓が、ゆっくりと動いている状態なのです。
送り出される血液も最小限になるため、体温も徐々に下がっていく。つまり足先や手先のように太い血管ではなく毛細血管が多い部分には、十分な血液が届けられていないということになります。そのため、寝る前になるとだんだんと冷たくなっていくのです。
靴下を履いてしまうと……
寝る直前まで靴下を履いておく。眠りにそこまで影響を及ぼさないので、大丈夫です。
問題は「靴下を履いたまま寝てしまうこと」。
眠りに入ったということは、心臓の動きは最小限にまで抑えられ、体温も極限にまで下げられている状態。足先も寝る前の冷たさよりもっと、冷えているのです。でも靴下履いてるから大丈夫なんじゃないの? いいえ、寝ているときの体はものすごく敏感! 起きているときは平気でも、靴下を履いているだけで足先の毛細血管は締め付けられているように感じてしまいます。そのため、まるで氷のようにまで冷たくなってしまうのです!
また起きるときにも障害になります。眠るときとは逆に、血液循環を増やし体温を上げていくのが起床のための準備。靴下をはいていると足先の毛細血管にまで血液が行き届きにくくなり、体温の上昇を妨げてしまうのです。寝起きにスッキリ起きられない原因の1つになっていると言えるでしょう。
もし足先を冷やしたくないのなら……
足先をじんわり温めてくれる、湯たんぽがオススメです。昔は銀色のアルミ缶のようなものにお湯を入れて……といった形でしたが、今はデザインも可愛いものがたくさん雑貨屋に並んでいます。水を容器に入れて電子レンジで加熱し、それをセットの袋に入れてお布団の中に入れるだけといった簡単なものも販売されています。
湯たんぽはやけどしそうだから、やっぱり靴下がいい! そんなあなたは、できるだけ締め付けのない、ゆるゆるのものを選ぶようにしてください。普段外出するときに履くようなものではなく、履いたまま歩くとズルズル下がってくるくらいユルいものが好ましいです。また足先はめいっぱい指を開いても、余裕があるものがいいでしょう。
ナイト用靴下はデザインも可愛く、触り心地もいいものが多数販売されています。ですがそれに踊らされて安易に買ってしまうと、足先に血液がいかなくなり毛細血管が弱ってしまうのです。
それが将来の冷え性や関節痛につながるといっても過言ではありません。
将来のためにも「見た目」に振り回されず、「ほんとうにいいもの」を見極めるようにしてください。