人見知りな自分から学んだ「短所=悪い」わけではない2つの理由
人見知り、大雑把、頑固、考え過ぎ……自分の短所を目にすると、「自分はダメな人間だ」「自分が悪い」なんて自分を責めてしまう人もいるのでは? 筆者も数ある短所の中で、特に影響の大きい人見知りな性格には長年悩んでいました。約30年間かけて最近ようやく気付いたのは、「短所は決して悪い部分ではない」ということです。
ダメな短所なんてない
「人見知りを良し」とする人は少ないでしょう。特に当人にとっては、社会で生きていくうえで大問題。初対面の人とうまく話せないですし、仲良くなるのにも時間がかかり、友達も恋人もできにくい。緊張による疲れも激しいものです。
ところが不思議なもので、人によってその評価は分かれます。「人見知りはダメ。フレンドリーにいかないと」という価値観の人もいれば、「最初からフレンドリーだと気後れする。少しずつ仲良くなる方がいい」という人も。「最初は喋らない異性の方が興味深い」なんて人もいました。
このように、人の価値観は十人十色。人によって、見方は180度変わります。自分の中の「人見知り=ダメ」という考えも、「フレンドリーに憧れる自分から見れば」という前置きが付くため。
長所と短所は裏返しでもあり、本来短所や弱点に「ダメなもの」はなく、ただ「人見知りという特徴」があるだけなのです。
そのままでいると自然と自分に合うものが集まる
人見知りの話に戻りますが、1番最初の「フレンドリーでないと」という価値観の人とは、その後の付き合いでも考え方が異なることが多いです。なかには「話しても分からないから(むしろ聞き入れずに即否定するタイプなので)、この話は止めておこう」と思うこともありました。
一方で「少しずつ仲良くなる方がいい」とタイプの人とは、無理することなく、なんでも話せる関係が築けています。価値観は違っても、一旦聞き入れて物事を平等に見てアドバイスをするタイプなので、安心して話ができるのですね。
無理をして手に入れたものは、その後も無理をし続けることになります。当然、無理は長くは続かないですよね。一方で自分のままで得たものは、その後も無理することなく付き合え、長続きします。両者を比べれば、人見知りな自分は「時間をかけて関係を築ける人」を望んでいたのだと分かりました。
これを「短所=悪い」と思うと、無理して改善しようとしてしまい、無理なもの、続かないものばかりが周囲に集まってきてしまいます。それよりはそのままでいて、本物を手にした方が良いですよね。
もちろん仕事ともなれば、短所を改善すべきときも出てきます。この場合も短所を悪いと思うのではなく、「こういう性格だけど、どう付き合っていこうか」とあくまでフラットに見ると自然な解決法が見つかりやすいでしょう。自分の長所に合った仕事に力を入れる、短所部分はほかに得意な人に任せるという選択をすることも大切です。
今後何十年と付き合う短所ですから、責めたり無理することなく、うまくやっていく方法を見つけたいですね。