【海外育児コラム】オーストラリアの小学校で重視されている素質とは?

2018.12.05

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オーストラリア在住の筆者ですが、今年から息子が現地の小学校に通うようになりました。
ちなみにオーストラリアでの入学年齢のルールは、早生まれ(1月から4月生まれ)の子どもでも親と学校の判断で、入学を1年遅らせることができるくらい融通が利きます。3月生まれの息子も1年遅らせての学校スタート。親としては何もかもが初めての経験ですが……そこで感じたのはやはり、日本の小学校との考え方の違いです。
ということで今回は、オーストラリアの小学校で重視されている素質について考察してみました! 参考になれば幸いです。


オーストラリアの学校で重視されること

担任の先生との親子面談…担任の先生から言われたこととは?

学校が始まり数か月たった頃に、親子面談がありました。おっとりめ6歳男児の我が子が、オーストラリアの学校に馴染めているか親としては不安が大きかったのですが、先生が最初に「お子さんは“risk taker”ですね」と評価してくれました。つまり“リスクを負える人”という意味です。
小学校の先生からそんな言葉が出てくるのに一瞬驚きましたが、学校案内パンフを見ても、それは重視される素質のひとつとして記載されていました。

“リスクを負える人”とは?

“リスクを負える人”というのは、つまり「失敗を恐れないで、何ごとにもチャレンジできる」という意味だと思われます。まだまだできないことも多いし、言葉もたどたどしく、間違いもたくさん。でもそれでもミスにひるまないで挑戦したり、違うやり方を見つけようとするという素質が評価されているのです。
正しい答えにたどり着くこと自体よりも、試行錯誤するプロセスに目が向けられているように感じました。

“リスクを負える人”は“他人と違うことができる人”という意味も

みんなと同じことをやっているだけでは突出した存在にはなれません。だからこそ他人がやらないようなことに価値を見出し、まずはトライしてみる。たとえ最初は思うような成果が出なくても、別のアプローチを考える。そうしたなかで、価値のある何か(リターン)も手に入れられるはず。
“リスクを負える人”という言葉にはもうひとつ、“他人と違うことができる人”という意味合いも含まれているのではないかと思いました。

日本の学校システムで“リスクを負える人”は評価される?

オーストラリアに暮らしていると、つい「日本だったらどうなのだろう?」と考えることも多いのですが、この“リスクを負える人”という素質は、日本の学校システムで評価されるようなことなのかどうか、つい考え込んでしまいました。
日本ではみんなと違うことをすると悪目立ちしたり、みんなと同じことを同じようにやるということを求められているように感じます。

まとめ

オーストラリアは日本と違い移民国家であり、今では世界中のいろいろな文化圏から人が集まっている場所。人と違うのがむしろ当たり前であることを尊重し、うまく共存していこうという考えが広く普及しています。
だから学校でも「人と違っていい、それが“あなたらしさ”だから」という姿勢が貫かれているのだと思います。そう考えると、子どもに“リスクを負える人になりなさい”というのは、なかなか素敵なことだと思いませんか?

2018.12.05

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記事を書いたのはこの人

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Written by Waxy

南半球オーストラリアから世の動きを眺めています。 ガーデニング好きで、イチゴ栽培が特にお気に入り。