我が子への「ダメ」は減らせる! キーワードは「主語はママ」と「ママの感情」
「そんなことしちゃダメ!」「ちゃんと片付けて!」「何で何回言ってもわからないの?」子育て中のママが、1日に何回もかけてしまう言葉ですよね。
我が子はきちんと育ててあげたいけれど、何回言っても分からないからガミガミ言ってしまう。こんなジレンマから抜け出すには、どうしたらいいのでしょうか。
「子どものせい」じゃない
実は冒頭のセリフ、すべて「子どものせい」にしてしまっていることに気付いていますか?
全てのセリフにつく主語は、「子どもの名前」。しっかりしない子どもの行動を責め、ちゃんとしてよと子どもに求める。「この子はしっかりしていない」「何でこの子は分からないんだろう」と、子どもの性格に問題を感じている人もいるでしょう。
実際はすべて、子どものせいではありません。
たしかに言うことを聞かないのは、子ども自身です。ただ子どもの本来の姿こそ、【何にでも好奇心から手を出す、危ないことやいけないことをする、何回口で言ってもわからない、先を見据えた行動がとれない】もの。子どもにとってはごく当たり前の行動なのです。
まずは親が「子どもの生態」を知っておきましょう。
主語を「私」に変える
子どもの生態を知ったところで、次は主語を「子どもの名前」→「ママ」に変えてみましょう。
「子どもの名前」を主語にして叱る言葉に、プラスはありません。子どもが自分で自分自身を責める癖がついたり、「本当はこうしたかった」という気持ちを誰にも言えなくなります。年齢を重ねれば反抗心も湧き、もっと叱らなくなければいけなくなるでしょう。
「ママ」に変えることで、子どもは自分を責めたり、自分の気持ちを抑えることがなくなります。「ママの気持ちを考える」という、思いやりや気遣いの第1歩も芽生えます。
たとえば「ママ心配したよ」「ママも悲しいよ」「ママはキレイなお部屋でご飯食べるのが好きなんだ」「ママ、今は忙しくて手が離せないの。片付けてくれると嬉しいな」など。
主語を変えれば、ダメが使えなくなることもわかります。
まずは感情ありき
大人になると、感情を口に出すことは少ないですよね。「子ども相手にマイナスの感情を言ってはいけない」「親として弱音は吐けない」と考える人もいるでしょう。最初は感情を口にすることに、慣れないかもしれません。
しかし、人間はまず「感情ありき」。生まれてすぐ湧き出るのが感情ですし、感情あってこそ理性を働かせようという意欲が湧くもの。理性を育てるためにも、感情を存分に感じ取ることが必要です。
プラスでもマイナスでも、ママも感情を口にすること。そうすれば子どもも、自分の感情を思う存分に発散できます。最初はコントールできませんが、感情を味わうことで初めて理性や自制心が育つステップに進めるのです。
「ダメ」を減らす鍵は、ママにあったのですね。さっそく今日から試してみてください。