子どもに「ごめんなさい」を言わせるよりも大切なこと
子どもがお友達と遊ぶと、何かとトラブルが起きがちですよね。たとえばお友達が持っていた物をとってしまったり、おもちゃを貸してと言われても貸せなかったり、叩いてしまったり。
ママとしてはしつけや周囲の目も気になり、子どもに早く「ごめんなさい」と言わせることに躍起になりがち。しかし小さなうちほど、ごめんなさいとは言えなくて大丈夫。「ごめんなさい」が言えるようになるまでに、経るべき大事なステップがあるのです。
ママはすぐに「ごめんなさい」って言える?
自分の場合を考えてみましょう。たとえば夫婦喧嘩の最中に「今すぐ謝って」と言われたら、即座に謝れますか? ……難しいですよね。
それにはイライラしていたり、ケンカになって悲しいという感情の問題もあるでしょう。なかでもすぐには謝れない1番の理由として、「自分には自分なりの言い分がある」のではないでしょうか。
「子どもの言い分」とは
これは子どもも同じこと。一見子どもに非があるように見えても、子どもなりに「子どもの言い分」があります。
たとえばお友達とのトラブルでは、「貸してと言われても自分も遊び始めたばかりだった」「自分はどうしていいのか/口では何を言っていいのか、分からなかった(叩かれたから叩き返すのが普通かと思った)」など。お茶をこぼしたなど家庭内のトラブルでは、「ママの役に立ちたかった」「1人でできるところをママに見せたかった」など。
ママ自身も、自分の言い分を相手に理解してもらえないと、自分から謝りにくいですよね。ただ大人ですから、「とりあえず言い合いを止めたいから謝っておこう」なんて機転も利いたり、「むしゃくしゃするからケーキ食べよう」という感情の発散法も知っています。
しかし子どもは機転も利かないですし、ストレスも発散できません。「自分としては言い分があるし、なんだか雰囲気も悪くて悲しいし、ママは怒るし……」と軽くパニック状態で、謝るどころではないのです。
1:言い分を聞く
ではママはどうすればいいのでしょうか。
まずは子どもに、「どうしたかったの?」と理由を聞きましょう。うまく口では説明できない子の方も多いですから、「まだ遊びたかったの?」「ママのお手伝いしてくれようとしたの?」など考えられる理由で代弁して聞く方法もあります。
自分の気持ちをママに受け止めてもらうと、子どもの気持ちやストレスも落ち着きます。
2:その場ではママが謝る
もし我が子に非があれば、その場ではママが謝りましょう。「ママが謝り→お友達に許してもらう」この繰り返しを見ることで、「謝ればまた仲良くできるんだ」と謝る勇気がわいてきます。
謝る時には「叩いていたかったね、ごめんね」など、理由をつけて謝るのもいいでしょう。子ども自身が、どんな時に何で謝らないといけないかを理解できます。
また、ママ自身が子どもに悪いことをした際には素直に謝ることも大事です。
すぐに謝ることはできませんが、この一連の動作を繰り返し見ることで、子どもはきちんと「ごめんなさい」が言える子になりますよ。