実親の子育てと自分の子育てを比べてみる

2014.08.12

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「子育ては自分育て」と言われるように、子育てを始めて気付いたのが、自分と向き合う機会の多さ。実はそれと同じくらい、「自分の両親」とも向き合っていることに最近気付きました。
いざ自分が「育てる側」に立つと、自分の両親たちの育て方や性格も、よく見えてくるのです。

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鵜呑みにする派vs反面教師にする派

周囲を見ると、「自分の親がしたまま同じように育てる」派もいれば、「親を反面教師にして育てる」派がいます。
たとえばイクメンも、自分の父親が家事育児に参加しなかったのをみて「自分も参加しないのが当たり前」と思う人もいれば、母親の苦労を目にしてきて「自分は手伝う」人もいます。実はここで不思議なのが、前者の場合は大抵良き親を持ち、後者は大抵問題のある親を持っている点。
自分自身は「良き親でありたい」と思うのですが、良き親でばかりいても、子どもは親の考えを何でも鵜呑みにしてしまいます。逆に親に問題があれば、たとえば「自分は母の苦労を見てきた→母がストレスや疲れを抱えると、ピリピリしていて子どもの自分も嫌だった→子どもに嫌な思いをさせないためにも、自分も妻の家事育児を手伝おう」と考えます。
筆者は鵜呑み半分、反面教師半分といったところですが、100%鵜呑みという人もなかにはいます。とはいえ、子育て法も時代により移り変わるもの。「自分に落とし込んで考える機会を作るには、ちょっとくらい問題のある親でちょうどいいのかな」と、少し気がラクになりました。

必ず出てくる「傷」との向き合い方

時には、傷付くこともあります。「あの時こんな言葉をかけてほしかったのに」「ただ抱きしめてくれるだけで良かったのに」なんて、子どもの頃の気持ちを思い出しては、シンミリしてしまいますよね。
ただそれを親に求めても、改めて「無理だ」ということにも気付きます。子どもがいくら傷付いても、それが親の性格で、親の愛情表現の仕方。親は「万能の神」ではなく、感情の起伏も激しく、偏見も抱けば、自己中心的なところもある。「そう、人間だったんだ」ということに、改めて気付かされます。
諦めるというよりは、「これが親の性格で、これが精一杯なんだ」と受け止める。それが過去の傷と向き合うのには1番だとも気付きました。なんてことはない、自分も知らぬ間に同じ思いを、子どもにさせていくわけです。

こう考えると子育ては、ほんとうに自分を育てる良い機会だと思います。皆さんも、改めて自分の親との向き合ってみませんか?

2014.08.12

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記事を書いたのはこの人

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Written by 宮野茉莉子

84年生まれの哲学ライター。東京女子大学哲学科卒業。野村證券を退職後、2011年よりライターへ。主に生き方や働き方について、哲学を交えた本質を探る記事を執筆。他、子育て、夫婦、FPとしてマネーなど、6媒体で執筆中。愛雑誌は『PRESIDENT』。現在一男児子育て中。 Facebook→https://www.facebook.com/miyano0928 blog→http://blog.livedoor.jp/miyano0928/