親が「怠け者」くらいなほうが、子育てはハッピーにできる!?
まだ幼児期から英会話スクールや習い事に通わせ、家でも親がつきっきりでいつも面倒を見ている……私たちはつい前のめり気味な育児こそ「頑張っている、いいお母さん」と思い込みがちですが、実際のところはどうなのでしょう? むしろ放任主義、放っておいたほうが、子どもも自分で好きなことや興味のあることを追求していい、という意見もあるようです。要はそのバランスの問題だと思いますが、育児ストレスを感じているママたちは、そんな意見にも耳を傾けてみる価値があると思います。
英国の育児ライター、トム・ホジキンソン氏は『Idle Parent』 (仮題:怠惰な親)という著書の中で、自立し、何でも自分でできる子どもを育てるためには、親が1歩下がったところから見守るアプローチが大事と指摘し、子どもに何でも手をかけようとする育児のやり方に疑問を投げかけています。
提供され続けて消費するだけになる
学校や習い事への送り迎え、宿題の予習復習、子どもの生活が過密スケジュールになるほどの生活は、親にとってもじつは大きなストレスとなっています。“わが子のため”という思いで多大な時間を割いていますが、じつは本来もっと子供には“空白の時間”が必要。そのなかで子どもたちは自分の好奇心を追究したり、新しい遊びを考えついたり、いろんな空想に耽ったりします。
英会話、ピアノ、水泳、お習字、さまざまな子供向けの習い事がありますが、次から次へと“アクティビティ”を提供され続ける子どもは、それに慣れてしまい、本当に自分がやりたいものや興味あることを自らの意思で探そうとせず、与えられたことだけを“消費”する受け身な生き方が身につく恐れがあります。それに親が良かれと思って続けさせても、子ども自身にやる気がおこらなければ結局どこかの時点で中途半端に終わってしまいます。習い事にもそれなりの費用がかかることを考えると、それは経済的にももったいないことですね。
そこで海外の育児エキスパートたちは、以下のようなヒントを挙げているので、ぜひ参考にしてみましょう。
海外育児エキスパートたちのヒント
・子どもの習い事やスポーツは週1~2程度、あるいは過密スケジュールにならないよう親が注意してあげて。子どもが「これは本当にやりたい、続けたい」という熱意とやる気を尊重しましょう。
・夕食はなるべく家族全員でとるようにし、その間テレビは消して、家族でその日に合った出来事などを話し合える時間にしましょう。平日は忙しい場合はせめて週末だけでも貴重な“ファミリータイム”を意識的に確保するべき。
・すべての子どもに同じ“ルール”をあてはめようとしないこと。子どもの個性はそれぞれ異なり、その子の気質に合った“ルール”を見つける必要があります。
・忙しいからといって、睡眠時間を削らないように。慢性的な睡眠不足はストレス耐性を低下させ、疲れが溜まったり、イライラしやすくなる原因になります。親が怒りっぽく短気になれば、子どもにも伝染し、良好な関係がむずかしくなるだけです。
参考記事(海外サイト):Why lazy parents make happy families