タブレットに子守りさせていませんか? 便利だけど頼り過ぎはやっぱりキケンです!

2014.06.01

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スマホやタブレット、便利なデバイスのおかげでエンターティメントの幅も広がりました。いつでも手軽にできて、操作も簡単。大人でもついつい時間を忘れて没頭しがちなのですから、小さいお子さんが使用する場合は親がかなり気をつけてあげる必要があります。


デバイスが与える幼い子どもへの影響

コーヘン・メディカル・センター(ニューヨーク)が実施した調査では、幼い子ども(0歳~3歳)がこうしたデバイスを使うことでどのような影響がみられるか興味深い結果が明らかとなりました。
その主な内容を要約すると……

・タッチスクリーンのデバイスを使い始める平均年齢は11か月
・知育ゲーム以外で遊ぶ子どもは、言語発達が遅れる傾向にある
・スマートフォンやタブレットの使用時間は1日あたり平均36分ほど

以前、2歳の子どもが非常にスムーズにスマホのタッチパネルを操作しているのが話題となったニュースがありましたが、今の子どもたちにとってはもはやおもちゃ以上に身近な存在。すぐに操作も覚える分、時間を忘れるほど没頭しやすくなるリスクも高まっています。

スマホ=子どものおもちゃ?

デバイスさえ与えて子どもが勝手に遊んでくれれば親としてはとてもラク、というのは大人の都合。でも親と子どもが同じ部屋にいながら、親は親でスマホいじり、子どもは無心にタッチスクリーンをたたいて遊んでいて親子のコミュニケーションがまったく無いというのはなんだかものさみしい感じがします。
実際スマホをおもちゃとして子どもに与えている親も多く、上記の調査を行った担当者たちも困惑気味。親たちはデバイスで遊べる知育ゲームが子どもの発達につながると信じているようですが、調査では知育ゲームで遊んでいてもいなくても大した違いはないという結果が出ています。

乳幼児期(0歳~3歳)にほんとうに必要なもの

乳幼児たちはまだあらゆる感覚が未発達。全身全霊で日々ものごとを吸収していく乳幼児たちにとって、最も大切なのは親や大人が話しかけてくれたり、リアルなやりとりをしてくれること。どんなによく練られたゲームやコンテンツでもそれにかなうものはありません。
また生きていくうえで大切な想像力を育むという意味でも、自分の頭で考え、失敗やミスを繰り返すプロセスは非常に大切です。ゲームなどで簡単に答えをみつけたり、次から次へといろんな刺激を与えられ続けていると、自分から積極的に外の世界へ働きかける意欲が失われがちです。

最近読んだ新聞記事に、

「今の子どもはテレビ、ゲームなど娯楽を与えられることに慣れ過ぎてしまっている。子どもは退屈する時間があっていい。退屈するからなにか楽しいことをしようと考える。頭を働かせようとする。それが想像力の源泉となっているのだ」

子どもがぐずる、ギャン泣きする、という事態を避けようと親は安易にタブレットやスマホを与えがちですが、じつはそこが我慢のしどころだったのです。“つまらない、飽きた”という気持ちをバネに、なにか新しいことや楽しいことを見つけようという気持ちがわくはずです。親としてはそんな子どもの心の動きをもっとゆったりと見守ってあげるべきなのでしょう。

参考記事(海外サイト):Beware smartphone parenting: Study finds touch-screens are ‘top toys’ for toddlers but linked to slower language development

2014.06.01

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記事を書いたのはこの人

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Written by Waxy

南半球オーストラリアから世の動きを眺めています。 ガーデニング好きで、イチゴ栽培が特にお気に入り。