恥ずかしさは時にマイナスになる! 子どもには教えたくない日本的性格
思いやり深さ、気遣い、謙虚さ、礼儀正しさ、丁寧さ、根気強さ……日本人特有の性格として、次世代の子ども達へ伝えていきたい、すばらしい性格はたくさんあります。
一方で、何事もプラスだけではありません。筆者自身日本人として生まれ教育を受けてきた中で、「この部分は子どもには逆に教えたいな」と思う日本人的性格があります。それは「意見が持てない、意見が言えない、失敗を恐れる」の3つです。
自分の意見を持てないと人生につまずきやすい
「自分の意見」を持つことを、日本的な教育で求められることは少なかったように思います。「周囲に合わせる」「和を乱さない」「空気を読む」ことが重視されていますよね。特に学生時代は、周囲と違う意見を言うと恥ずかしい、目立ちたがり、変わってる……なんて思われがち。
ところが、「世間を気にしすぎることの弊害」も起きます。特に実感したのが、アラサー以降。仕事も結婚も、世間の常識に捉われて過大なストレスを感じたり、迷う人が多いですよね。
結局は仕事も結婚も、自分の考えがないと、まず続きません。「自分にとっての幸せ、自分の好きな気持ち、自分の興味や適性」が分からないと、何をしてもトラブルに弱く、すぐに挫折しがち。「何となくやらされてる感」いっぱいで充足感も感じにくく、常に不満を抱くようになります。
自分らしい人生を過ごしたいなら、自分の意見を持つことは大切です。日常の些細なことに「自分の意見」を持つことも、やがて自分らしい人生を選択するための練習に繋がります。日々この練習をしていないと、「何をやりたいのかも分からない」ということになりかねません。
「失敗を恐れる=挑戦をしない」ということ
「意見が言えない」と「失敗を恐れる」は似ています。要するに間違いが恥ずかしい、かっこ悪いという気持ちが強いんですね。「失敗するよりは、恥ずかしくない方がいい」と挑戦自体を止めてしまう人の方が、大多数に感じます。
恐がる分だけ、挑戦の数はグッと減ります。挑戦の数が減れば失敗の数も減りますが、それは「自分の課題や問題点に気付けない」「成長が足止まりする」こととイコール。もちろん、成功の数も減ります。これでは子どもの成長を望みながらも、子どもの成長を止めているのと同じです。
3つとも繋がっているのが、「恥ずかしいという罪悪感」。つまり何を恥ずかしいと思うか? ですね。本当は、「自分の意見を持たないこと、自分の意見を言えないこと、失敗できない(挑戦しない)こと」が恥ずかしいのでは、と思うのです。この種の恥ずかしさは、一度身についてしまうと抜け出しにくくなるのは、大人の皆さんなら経験済みですよね。小さな頃から、恥ずかしさの定義には注意してあげたいと思います。