「育てにくい子」というレッテル貼り、もうやめませんか?
筆者が子どもを産んだのは26歳。当時子どもを産んだ友人も少なく、子育てに関する情報は少なめでした。主に参考にしたのは育児書、当時全盛期のmixiのコミュニティ、『ウィメンズパーク』というベネッセのサイトくらい。
現在29歳となり、周囲でも子持ちの友人が増えました。友人と話していて初めて判明したのが、「わが子は『超育てにくい子』だった」ということでした。
何でも「これで当たり前」と思っていた
生後4ヶ月まで続いた、毎晩22時以降の1~2時間のギャン泣き。特に不具合もなく、変な泣き方でもありません。乳腺炎を繰り返すガチガチのおっぱいを抱えながら、立ち抱っこでさまざまな歌を歌いながらあやし続けました。
1時間なら平常心でもいけますが、2時間コースとなるとこっちが泣きたい状況……。育児って本当に大変だと思いましたが、「初めて外の世界に出てきたのだし」「赤ちゃんだからこんなものだろう」とも思っていました。
ところが友人たちの話を聞くと、ここまで泣く子も珍しいよう。「超育てにくい子」というレッテルを貼られました。おそらく今の情報量で子育てをしていたら、もっと辛かったのでは? と思います。「どうしてうちの子だけ?」「何で私だけこんな思いを?」なんて、思いつめていたかもしれません。
「普通じゃない」と思うと辛くなる
その後も寝ない、食べない、歩くのが遅い我が子。アレルギーも6種類持っており、軽いアトピーに最近では喘息疑惑も出てきています。言葉は早かったなどホッとした一面もありますが、心配事の方が多くケアなども大変。まさに「育てにくい子」なのでしょう。
とはいえ、それも「親の心の持ちよう」と筆者は思います。筆者自身産後3年間で3度の引越しをしており、普段付き合いのママ友はいません。幼稚園には通っていますが、「ほかの子と比較する回数」は少ない状況。それゆえか、日常生活で「育てにくい」と思うこともないのです。
それが比較をし、「育てにくい」と意識した途端、気持ちはドーンと重くなるのです。これだけで「あなただけ何で言うことを聞けないの?」と子供に詰め寄ったり、産後うつや育児ノイローゼに近づくことも多いと感じます。
「育てにくい子」という言葉がママも子どもも傷つける
よく「育てやすい子、育てにくい子」「楽な子、手がかかる子」という話は出てきますよね。実際は大人目線の身勝手な話で、自分が子どもだったら……そうやって比べられるのは絶対に嫌です。
「育てにくい子」という言葉は、大人も子どもも傷つける言葉。どんなに手がかかろうと、子どもは代えのきかない大切な存在ですよね。自分の子の個性に、親は向き合っていくしかないのです。「育てやすい、育てにくい」という区分けやレッテルを捨てることで、自分の子と正面から向き合っていきたいですね。