年末年始に3歳の息子と新幹線に5時間半乗って分かったこと
今年のお正月は、子連れの新幹線マナーがネット上で話題になりましたよね。かくいう筆者も、年末年始に3歳になった息子と2人で、新幹線で帰省しました。山口県から群馬県まで、総移動時間は約8時間半。そのうち新幹線乗車時間は、約5時間半です。
転勤族ゆえ、移動には慣れているつもりでした。それでも乗車の度に、月齢ごと・年齢ごとの反応の違いに驚かされます。今回指定席は取りましたが、席に座っていたのはおそらく1/3の時間くらいでしょうか。
指定席をとるもほとんど座れない
乳児期と違い、ギャン泣きや意味のないぐずりにビクビクしたり、対応にてまどうことはありません。しかし代わりに激しいのが、第1次反抗期のイヤイヤ。
会話は通じるも、新幹線は静かにすべきと理解できる年齢には、まだまだ早いんですね。どちらかというと「大人しい」と言われる息子ですが、「自分の思う通りにしたい、ママの言うことはやりたくない!」と反抗期謳歌中。体力も有り余り、動きたい、大声を出したい時期でもあります。
ぐずり対策のお菓子やジュースやオモチャを持参するも、5時間半から見ればほんの一瞬で終了。久しぶりの新幹線に興奮し、いつもは昼寝する時間でも一向に寝る気配はありません。
結局ほとんどはデッキで、トイレに行ったり、外を見たり、歩いたり、歌ったり……していました(もちろん邪魔にならない場所を選んで)。
体力的には限界に近かったですが、精神的にはデッキの方が楽でした。「あっ。また大声を!」とビクビクしなくていいし、「ごめんなさい……」と罪悪感を持ち続けることもありません。道中、「静かにしなさい」と注意して子どもが理解するのは何年先だろう……と考えていました。子どもが「静かに」と言って理解するのは、おそらくまだ先……4~5歳ごろでしょう。言うことを聞くかはまた別の問題ですが。
自分が親になって分かったのは、「親がなにをしても赤ちゃんは泣くもの、3歳児は反抗するもの」ということです。
多くの親はビクビクしている
もう1つ、親になって分かったことがあります。それは多くのママが、子連れ外出でビクビクしていること。小さな頃から「人の目を気にしろ」「迷惑をかけるな」「我慢が美徳」と育てられてきた日本人。よく考えれば、「周囲を気にする人が多い」のは明白です。
もちろん子どもが騒いでも注意しない親もいるでしょう。しかしハッキリ言えるのは、大多数ではないということ。人間はマイナスの記憶の方を強く残す習性があると言います。無責任な親を見て、皆同じとは思ってほしくないと思います。
特殊な空間である公共交通機関は誰のもの?
「そもそも公共交通機関は誰のものだろう」と見てみれば、優先座席には「赤ちゃん、妊婦さん、お年寄りも、ケガをしている人や障害のある人」と表示があります。つい「健康な一般成人のもの」という意識がありますが、改めて、みんなの公共交通機関だと感じます。
いろいろな年齢や体調の人が一定期間個室に同席する、いわば「特殊な空間」である公共交通機関。映画館なら乳児は行かせないし、遊園地でもずっと個室で一緒ということはないですよね。
その特殊さゆえ、それぞれに「思いやり」「気配り」は必要。自分勝手に過ごせないのは、子を持つ親も、一般成人も同じではないでしょうか。