子どもにも悪影響。その怒り、本当は「悲しみ」「悔しさ」ではありませんか?

2013.10.20

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毎日を過ごしているとイライラすることって多いですよね。実はよ~く感じてみると、「怒り」ではなく「悲しみ」「悔しさ」であることも少なくありません。「悲しみ」「悔しさ」を「怒り」に転換してしまうと、自分が苦しいだけでなく、我が子がキレやすい子にもなってしまうのです。
怒る前に一度、本当にその感情は「怒り」なのか考えてみましょう。


「怒り」は楽、「悲しみ」と「悔しさ」は辛い

「悲しみ」「悔しさ」を怒りに変えると、とっても楽です。なぜなら怒りは「○○が悪い」「環境が悪い」と理由を責任転嫁でき、相手を責めて感情を解消できます。
例えば、テストで悪い点を取った場合。「勉強しようと思ったのに、お母さんがうるさいからやる気をなくした」「勉強したのに先生がマイナーなところばかり出題する」と怒れば、自分の非を認める必要もなく、相手のせいにして済んで努力の必要もありません。
一方で「悲しみ」「悔しさ」は、感情のやり場がありません。ただその感情をじーっと感じ、自分で処理するしかできないのです。原因も自分か、もしくは誰にもどうしようもないことのみ。解決策としては自分が努力するしかなく、大変です。

「怒り」に変えるデメリット4つ

このように全てを怒りに変えれば楽ですが、もちろんデメリットも多大です。4つほどご紹介しましょう。

1、成長しない

怒りに変えてしまうと、本当に解決すべき問題点が見えなくなります。自分自身の成長にはならず、結局いつも同じことの繰り返しになります。

2、愚痴っぽくなる

怒りの矛先の多くは「他人や環境」。この思考癖が付くと一気に愚痴が増え、愚痴っぽい人になります。

3、体調や美容に悪い 

怒りは感情の中でも1番健康と美容に悪いもの。血流が悪くなるため、肌荒れ、便秘、肩こりなどを引き起こします。

4、子どもも同じようになる

子どもは感情の処理の仕方を、親から学びます。「何にでもキレる子」は、キレる以外の感情や表現方法を知らないのです。

悲しみ、悔しがろう

自分だけでなく子どもにまで影響を及ぼす、怒りへの転換。怒りの感情が湧き上がったら、まずは「悲しみ」「悔しさ」ではないか、よく考えましょう。いくら周りを責めても周囲を変えることはできないので、「自分にできることを考える」のも一つです。
「悲しみ」「悔しさ」はじっくり感じて受け止めましょう。受け止めるだけと思いがちですが、きちんと受け止めることで、次の本当の解決方法へと進めるのです。色々な感情を受けとめることができると、日々の過ごし方も変わってきますよ。

2013.10.20

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記事を書いたのはこの人

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Written by 宮野茉莉子

84年生まれの哲学ライター。東京女子大学哲学科卒業。野村證券を退職後、2011年よりライターへ。主に生き方や働き方について、哲学を交えた本質を探る記事を執筆。他、子育て、夫婦、FPとしてマネーなど、6媒体で執筆中。愛雑誌は『PRESIDENT』。現在一男児子育て中。 Facebook→https://www.facebook.com/miyano0928 blog→http://blog.livedoor.jp/miyano0928/