“モンスターペアレント”にならないための、子どもとの上手な距離の置き方を知っておきましょう。

2013.04.24

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日本では“モンスターペアレント”という言葉で表現されているように、近ごろ自分の子どもが心配なあまり、度を越した行動をとる親が増えてきているようです。そんな事情は英語圏でもおなじ。子どもが20代半ばになってもまるで親離れできなくて困っている、でもどうしようもできない、という困ったお悩みが増えてきています。


わが子を大切に思うあまり“あらゆる危険・不確実性から守ってあげたい”という気持ちから、学校までの送迎、お受験対策、ひいては就活や婚活まであらゆることに手を出してしまう“育児オーバーロード”に陥ってしまう親が急増中だと言いますが、これは親子双方にあまりいい結果をもたらしません。そこで、どんなにわが子が可愛くても、上手に距離を置くことを覚えておくことが肝心です。そのヒントをご紹介しましょう。

ヒント1:子どもを“イベント尽くし”にしない

まだ子どもが小さい間からお稽古事、そして学校、塾、課外活動、ととにかく“いろんなことを経験させてあげなきゃいけない”と感じて、子どもに忙殺的なスケジュールを与える親もいますが、子どもが与えられたイベント全てを消化できるとは限りません。むしろ小さいうちは“飽きる”というなにもない状態もすごく大切。そこから自分なりに時間の過ごし方をクリエイティブに模索してゆくのです。“イベント尽くし”にすることはかえって子どものピュアな想像性を阻むことがあります。

ヒント2: 子どもに自分で判断させる、そしてその結果を引き受けさせる

親が四六時中つきまとって“あれはダメ、これやってもOK”と指示していたら、子どもはいつまでたっても自分で物事の判断をする能力が身につきません。ある程度の年齢となったら、自分で判断させ、その結果についても自分で責任を持って引き受けさせましょう。
間違いやつらい思いをすることもあるかもしれませんが、それも成長に欠かせない一部なのです。

ヒント3:親子であっても“プライバシー”についてルールを決める

フェイスブックであれツイッターであれ、子どもも思春期にはいれば親にとってはうかがい知れない世界を持ち始めます。まず親子であってもプライバシーは尊重しあうべきだということを認識してください。子どものすべての行動やSNSでの発言をコントロールすることはできないし、するべきでもありません。
そのかわり、プライバシーとして尊重する点とやってはいけないことについてきちんとお互いが納得しあうルールを話し合って決めましょう。

ヒント4:子どもは想像以上のスピードで成長していることを受け入れて認める

親にとってわが子はいくつになっても子ども。でも親が思っている以上にはやいスピードで子どもは成長していきます。一抹の寂しさがあるにしても、まずその当たり前の事実を受け入れ、認めましょう。あらゆることから完全に子どもを庇護し、自分の馴染んだ世界に閉じ込めておくことはできません。
子どもは独立した人格を持って、自分なりの世界観や価値観を広げてゆきます。なかには親として理解できない部分もあるかもしれません。でもそれを受け入れ、認めることで子どもの健やかな成長を見守れるし、また子育てが終わったときに“空の巣症候群(子どもが巣立った後、親が虚無感に陥る憂鬱症のこと)”に陥ることも防げます。

2013.04.24

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記事を書いたのはこの人

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Written by Waxy

南半球オーストラリアから世の動きを眺めています。 ガーデニング好きで、イチゴ栽培が特にお気に入り。