流産したのに…出勤したら「おめでとう!」とケーキまで用意され

2025.11.07

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本人の許可なく、妊娠したことを広める「妊娠アウティング」。今回は、そんなアウティングの犠牲者となってしまった女性のエピソードをご紹介します。


誰にも言わないでと言ったのに…

「妊娠2か月だった頃。私の仕事柄、立ち仕事や力仕事をすることも多く、体調のことを考え、早いとは思ったけれど直属の上司に妊娠の報告をしました。
上司には『まだ初期なので、他の社員たちには言わないでください』と、念のためにお願いしました。そして、その後すぐに流産してしまったんです……。ショックで涙が止まらなくて、それでも仕事が溜まっていたので出勤しました。
出勤してすぐ、何人もの社員から『おめでとう!』『予定日はいつ?』なんて声をかけられて唖然としました……。中にはケーキを作ってきてくれた人もいて……。誰にも言わないでと言ったのに、こんなに早く広まるなんて思いもしませんでした。
『流産しました……』と言ったときの、みんなの青ざめた顔といったら。社内はしばらくお通夜みたいな空気になっていました。さすがに上司も責任を感じたのか、私に謝ってきました。普通に出産できる人が大半だろうけど、そうじゃない人だっている。こんな初期の段階でアウティングするって、さすがにデリカシーがなさすぎると思います。
この件で学んだのか、次に私が妊娠したときは、その上司はギリギリまでみんなに黙っていてくれました。『もう言っても大丈夫かな』と何度も確認してくれたり。他の女性社員たちがアウティングの犠牲者にならなかったのは、よかったかなと思います」(体験者:30代女性・会社員/回答時期:2025年8月)

▽ 妊娠初期はとくに、何が起こるかわからない時期。だからこそ、なるべく知られたくないという人も多いですよね……。そんなデリケートな話題を「おめでたいことだから」とアウティングするのは、あまりにも無神経です……。

※Googirlが独自にアンケートを実施し、集めたGoogirl読者様の体験談をもとに記事化しています。

2025.11.07

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記事を書いたのはこの人

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Written by 原桃子

つい読みたくなるような記事を書いています。猫とナマケモノとサメが好き。世の中にはいろんな人がいて面白いなと思っています。

azuma

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