お願いだからほっといて…!「教え魔」オジサンが嫌がられる理由
最近SNSを中心に話題の「教え魔」。別名“教えたがりオジサン”とも呼ばれる彼らは、ジムやゴルフ場、Twitter等のSNSをはじめ、さまざまな場所に出没します。そして、頼まれてもいないのに自分よりできない人を見つけては自己流のアドバイスをはじめます。
一見「上級者が初心者をフォローする」という親切にも思える行為ですが、いったいなにが嫌がられる原因になっているのでしょうか。教え魔に遭遇したという方に、話をきいてみました。
時間を拘束される
「いつもニコニコしながら挨拶しにきてくれて、帰るまでずっと側でアドバイスしてくるんです。悪い人じゃないし、好意で教えてくれていると思うと断りづらくて。
本当は自分で考えたメニューで、いろんなマシンを使って集中してトレーニングしたいのに、勧められたマシンで教わっているうちに帰らないといけない時間になってしまったり……。毎回消化不良で困っています。
かといって通う日時は動かせないし……。ちょっと遠くても別のジムにしようかな、って最近退会を考えています」(32歳・主婦・女性)
▽ 断りづらい善意がいちばん厄介だったりしますよね。相手も退会を考えるほど嫌がられているとは、夢にも思っていないのでしょう……。
体を触られる
「フォームを教えてくれるのはありがたいけど、さすがに体を触られると向こうに変な気持ちがなかったとしても気持ち悪いです。
お金を払って教えてもらうプロのコーチでも、最近は気を付けている方が多いポイントだと思うのですが……。悪気がなさそうなのがまたタチが悪いなって思っちゃいます。やめてください、って言いづらいですからね。
そもそもパーソナルスペースに入られるだけで本当は嫌です」(28歳・金融・女性)
▽ 下心があるとなるともはや通報案件ですが、そうでなくても他人のパーソナルスペースに勝手に入り込む時点でマナー違反。善意の有無に関係なくやめていただきたいです。
上下関係ができる
「別に教えてほしいって頼んだことはないんですが、なんか偉そうなんですよね。
しかも上達したり、他の方からフォームを褒められたりするとなぜかその人がドヤ顔していたり……。正直意味がわかりません。『私を使って人にマウントとるのやめてくれません?』っていうのが本音ですが、豆腐メンタルなんで言えません。
会うたびに『いつもありがとうございます』って心にもないことを言わなきゃいけないのが苦痛だし、なんか腹立つ」(27歳・歯科衛生士・女性)
▽ 威張りたいオジサン……会社にもいますよね。なにかしらのコンプレックスをお持ちなのでしょうけれど、鬱憤の解消は他でお願いします。
プロに習ったことと教え方が違う
「いろんなやり方があるだろうから、その人がどうやろうと構わないのですが……。『こうやって習ったので……』って伝えても、『こっちのやり方の方がいいから、やってみて!』って押し付けてくるのが地味につらいです。
少しでも早く離れてほしいから、仕方なくその人がいるあいだはその人のやり方でやっています。ホント、時間のムダ……」(26歳・商社・女性)
▽ 初心者はとくに、要領がつかめるまでは決めたやり方で練習したいもの。そういったことを理解している本当の指導者ならば、自分のやり方を押し付けるなんてことはしないはずですね。
教えられる側は、はじめこそ笑顔で近づいてくる彼らのアドバイスをありがたく受け取れるものの、だんだん善意の皮を被ったマウンティングにうんざりしてしまいます。「教える」という行為は頼まれたときに、頼まれた範囲で行いたいもの。職場やプライベートの得意分野で、つい自分も「教え魔」になっていることがないか、今一度見直したいものです。