結婚するならお見合い? 恋愛? 揺れる28歳女子を描く『カツカレーの日』レビュー
「そろそろ結婚したいけれど“婚活”っていったい、なにからはじめればいいのかわからない。お見合い? 街コン? 趣味のサークルに入って出会いを探す? どうしよう!?」――そんなふうに悩む女性は多いのではないでしょうか。なるべく時間はムダにしたくないけれど、自分のことを大切に思ってくれる人と出会いたい。それならいったいどういう方法で運命の人と出会えばいいのか、悩みますよね。
今回ご紹介したいマンガは『カツカレーの日』(1巻/小学館)という、『姉の結婚』や『娚の一生』を描かれた西炯子さんの作品です。主人公は、同棲中の恋人と別れ、婚活をはじめたばかりの28歳の女性。彼女はいったい、どんな人と出会うのでしょうか?
劇団員の恋人と別れてお見合いしたけれど……
この物語の主人公は、同棲していた売れない劇団員の恋人と別れたばかりの「美由紀」。28歳の会社員です。相思相愛の大恋愛のすえ結婚したのに5年で離婚し、苦労して自分を育てた母親を見てきた彼女は「普通の信頼できる相手と幸せな家庭を築きたい」という願いを持っています。彼女は同僚からの紹介でお見合いをはじめるのですが、なぜか紹介されるのは、一癖も二癖もある男性ばかり……。そんなある日、美由紀は休憩によった「読書カフェ」で、とある「ノート」を見つけるのです!
彼女を救うのは「橋作り」に命をかけるガテン系のおじさま!?
読書カフェに置かれているそのノートは、おしゃべりがNGな店内で、会話するさいに、客が自由に使っていいものでした。美由紀はそこに、自分のお見合いがうまく行っていない悩みを書きつづります。そうしたらある日、そこに見知らぬ男から「見合いで本当にいい出会いとやらがあるなんてあんたホントは思ってないだろ?」「あんた間違ってる」と手厳しい返事が書き込まれているのを発見します。その返事を書いたのは、なんと美由紀と同じ会社に勤める、世界中に橋をかけてまわる仕事をしている、推定50代のカレーが好きなガテン系のおじさまでした。彼は独身で、「大事な女の人がいたのに、とり返しのつかない間違いをしてしまった」過去を彼女に少しだけ話します。美由紀は彼に反発するものの、どうも彼の言うことが心にひっかかり、気になる様子。
結婚するなら「お見合」いがいいのか、あらゆる条件を考えず、心が惹かれていく人についていく「恋愛」がいいのか……。悩める女子には痛い所をジワジワ攻めてくるストーリーです。美由紀はこれからいったいどんな選択をするのか要注目です! 婚活に悩む女子の皆さん、よかったら読んでみてくださいね。