現役力士に聞く! ~アラサー女性がハマる、相撲の魔力とは~

今、相撲女子(通称スー女)と呼ばれるアラサー女性が増えていると巷で噂ですが、実は筆者も相撲好き。女性が増えていると言われれば確かに、今年の東京場所は若い女性が国技館にたくさんいらっしゃったような気がします。
ではなぜ、アラサー女性なのでしょうか。なぜ、相撲なのでしょうか。そしてそんな相撲ブームを、ご本人たちはどんなふうに見ているのでしょうか。『○○に聞く! シリーズ第8弾』の今回は、筆者の友人力士たちにちゃんこをいただきながらお話をうかがってまいりました(ちなみにちゃんことは、ちゃんこ鍋ではなくてもお相撲さんが作る料理は全て「ちゃんこ」と呼ぶそうです)。


なぜ、アラサー女性なのか

「大人になって、日本のことを知りたいとか伝統に触れたいとか、そういうふうに思うんじゃないですかね。20代30代かなって女性ほど、着物姿で見に来てくれるし」(21歳/好きな決まり手は吊り落とし)

▽ 若さだけで何とかなってきた年齢もすぎ、教養を身につけてきちんと歴史や文化を学ぼうとする気持ちが、着物で相撲観戦に繋がっているのでしょうか。大人になったからこそできるお金と時間のかけ方、大人になったからこそわかる楽しみ方ですね。枡席にて、相撲を見ながら日本酒を一杯。着物の袂をおさえて、焼き鳥を一本。……少々休日のお父さん臭がしないではありませんが、とても粋な午後のすごし方です。
ところでこの若い彼、若い女性の方が多いとテンションが上がり、より気合いが入るそうですよ!

なぜ、相撲なのか

「自分の彼女は地方の出身で、東京で働き始めてやっと余裕が出てきて。お父さんが好角家(相撲が好きな人)だったから、感謝の気持ちを込めて東京に呼んで、相撲観戦に連れてきたそうです。まさかそれがきっかけでハマるとは……って、彼女自身驚いていました」(25歳/得意な決まり手は掬い投げ)

▽ この素敵なエピソードの後、彼の口からは彼女の自慢やノロケ話がえんえんと続きます。うんうん、力士といえど中身は普通の25歳男子。あんなに大きな体なのに、なんだか可愛いですね。
ハマるきっかけは人それぞれですが、ハマった女性は皆口をそろえて「相撲ってカッコイイ!」と言います。男同士の一発真剣勝負、肌と肌が文字通りぶつかり合う熱い闘い。間近で見たときの迫力は凄まじく、思わず息をのみ見入ってしまうほどです。

全世界の相撲女子予備軍たちへ

「おじいちゃんおばあちゃんだけじゃなく、若い人も相撲に興味を持ってくれるのは本当に嬉しいし、きっと日本にとっても良いこと。いろんな人に見てもらえたほうが力士も頑張りがいがあるだろうし、ね。あ、あとこれ参考になれば……」(37歳/相撲関係者)

▽ 参考になればと渡してくださったのは、相撲愛を深める『style&lifeブック 相撲ファン vol.01』。今年の1月に大空出版から出された雑誌で、女性ファッション誌と見間違うほどにオシャレな表紙です。なんと初版は完売! すぐに追加で増刷されました。
そういえば先頃開催されたイベントでは、相撲にエフェクトをかけたものが若者に大ウケでしたね。雑誌でもネットでもインタビューでも、今や相撲は老若男女から支持され愛されているのだなぁと感じました。まだ観たことのない方はぜひ一度、相撲観戦に行ってみてはいかが?

協力してくださった方々、ありがとうございました。読者の皆さまにはまた、第9弾も楽しみにしていただければと思います。

2015.06.09

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記事を書いたのはこの人

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Written by 香 みちる (カオリ ミチル)

都内在住のジュエリーデザイナー。 好きな宝石はダイヤモンド。好きな香りはムスク。 趣味は乗馬、バイオリン、旅行、そしてSM。