あの有名人女性の転機はいつ? どんな逆境にも負けない女性たちのパワーがすごいっ!
私事で恐縮ですが――最近、自分の無知ぶりにあきれ果てることが多く、過去から現在までの有名人の名前をきいても「誰……?」と情けない事態に陥ることが増えてきました。そこで、短時間で(ラクして)偉業を成し遂げた人の人生を知ることはできないだろうか? と考えたところ、ピッタリの本を見つけました!
今回ご紹介したい本は、『この年齢だった!』(酒井順子・著/集英社)という、27人の女性の偉人伝です。その顔ぶれは、レディー・ガガ11歳、紫式部35歳、向田邦子51歳、長谷川町子26歳……など。1000年前の人物から現代の有名人まで「成し遂げた女性」27人の人生を、転機の年齢をキーワードにひもといていきます。すごい人ばかり登場しますが、本書は「別世界の人たちが何かすごいことを成し遂げた書」ではなく、児童書では決して触れない「裏」の顔も描かれていておもしろいです。少しだけ、中身をご紹介します。
あの有名人女性の転機はいつ?
本の中では、さまざまな有名女性の転機の年齢が紹介されています。たとえば『源氏物語』の作者、紫式部は29歳まで親の元で独身生活を送り、その後すでに妻がいる人と結婚し、3年間だけ結婚生活を送り、35歳で初社会人になったこと――。脚本家として多くのヒット作を持ち、エッセイスト・小説家としてもご活躍された向田邦子さんが初のエッセイを出したのは49歳のとき。その後小説を書き始めて直木賞を受賞したのは50歳。その翌年に飛行機事故で亡くなられたこと――。5千円札に描かれている『たけくらべ』で有名な樋口一葉は、家計を助けるために遊郭のある吉原に住んで小説を書き、代表作は23~24歳にかけてのほとんど一年で執筆され、まだ24歳という若さで病気で亡くなってしまったこと――。ここにご紹介したのはほんの一部ですが、驚くようなエピソードがたくさん描かれていました。
あなたの転機はいつですか?
女性には結婚・出産以外にも、驚くような転機がいくつか訪れるのだと思います。それは一見嬉しく思えるものでも思わぬ落とし穴が待っていて、ご飯が食べられないほど辛いものだったりすることもあるのだと思います。でもこの本に登場した女性たちは、驚くようなパワーとともに、逆境をプラスに変えている人が多かったです。本当に惜しくも、これから! というときに亡くなってしまった方もいたのですが、その思いや業績は、今もたくさんの人の胸を打っている――。皆さんの転機の年齢はいつですか? もしかしたら、今からその年齢がやってくるのかもしれません。よかったら本書を読んで、あなたの人生のヒントにしてみてくださいね。