この冬読みたい! オトナ女子の心にずっしりとしみる漫画3選
外に出るのが億劫になる寒~い冬は、おうちの中でこもっていたいですよね。そんなおこもり女子(冬限定)が、おこもりのオトモに読んでほしい、オトナ女子にオススメの漫画をセレクトしてみました。
『にこたま』渡辺ぺこ/講談社
交際9年、同棲5年、優しくてまじめな彼と主人公はすごく仲良しだけど、結婚に踏み切ることはないまま9年付き合っている二人。そんな平凡すぎる毎日に突然降りかかる大きな出来事。これをきっかけに、主人公は悩んだり大きな決断を下すわけですが、不思議と主人公はどこか他人事のように冷静で落ち着いているところが逆に興味をひかれ、こんな大問題が起きているのにも関わらず誰もが大騒ぎすることもなく淡々と物語は進みます。しかしいつかは決断しなければならない問題を先延ばしにすることはできず、最終的には誰もが想像のつかない決断をつけるところが、よくある恋愛漫画や子どもだましの少女コミックにはない衝撃を受けます。
『プライド』一条ゆかり/集英社
一条ゆかりらしく、すっごい悪女と美しいお金持ちのお嬢様、そして冷静な大人の男性と人懐っこく子どもっぽい男の子が登場します。
この物語の素晴らしいところは、世間一般にはあまり知られていないオペラに関して、日本だけでなく海外のオペラの実情までリアルに知ることができます。そんな本格的なオペラのお話の中にも、女どうしの争いや、必要以上に主人公を目の敵にするライバルが出てくるなど、最近なかなか読むことができない読み応えのあるぐちゃぐちゃした内容です。
最後はこれまた一条ゆかりらしく、半ば無理やりな形の出来事が起きたり、ちょっと無理がある設定で物語が終えたりもするのですが、それもまた作品のすべてをうまく締めてて、大人にならないと良さが理解できない、大人による大人のためのストーリーです。
『男の一生』西炯子/小学館
教師だった祖母の葬式をきっかけに、祖母の家に一人で住むことになった大手電機メーカーで勤務する30代・独身の主人公は、突然やってきた祖母の教え子だという知らない男性と奇妙な同居を始めてしまいます。男性と祖母の関係もあやふやなまま始まった生活のなかで、やがて男性に心を開き女としての生き方について考えるようになります。
アラサー女子なら誰もがぶつかる壁や悩みをこの主人公も同じように感じるのですが、主人公が意外とさらっと淡々としているため、読み手を選ぶことなく知らず知らずのうちに物語の中に引き込まれてしまいます。
いかがでしょうか。草食系男子や壁ドンなど、ドキドキさせてくれるような男子が盛りだくさんの流行りの漫画もいいですが、大人になった今だからこそ楽しめるこれらの漫画もオススメです。この冬は、心の奥深くにずっしりとしみる漫画で女の生き方について思いをはせてみてはいかがでしょうか。