超かわいいけど怖い!!この夏は、実話ホラーコミックエッセイを読んで涼しくなろう! <『もっともっと 視えるんです。』(伊藤三巳華/メディアファクトリー)>

2014.08.20

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夏と言えば「怖い話」!本好きな筆者にとっての夏の楽しみは、官能小説とホラーを交互で読みながら、アイスを食べることだったりします……。ホラーは作られた話であれば、笑いながら読んだり聞いたりすることができるのですが、それが実話となると、血相を変えながら真剣に話に耳を傾けてしまいます。霊の話をすると、霊が寄って来るとも言いますしね。
今回は、超かわいいのにゾッとするほど怖い!伊藤三巳華さんの『もっともっと 視えるんです。』という漫画をご紹介します。収録作品は、伊藤さんがこれまで執筆された、人気№1の実話ホラーコミックエッセイから、読者から指示の高かった作品を中心に、著者の伊藤三巳華さんがセレクトした8篇を読むことができます。
霊が視えるという著者の伊藤さんは、禍々しくも、時に面白くて不思議な体験をたくさんされているようです!それでは「視えない」世界が、ポップでキュートな絵で描かれている本書の内容を、少しだけご紹介致します。


すてきな妖精に、たそがれジョニー。視える人ってどんな風に視えるの!?

かわいいけど、怖い。怖いけれど、笑える!本書には、そんな霊たちが次々に登場します。水びたしの足でお風呂場からソーッとやってくる、ワンピースを着ている「旅行者らしき女性」。人目を気にする素敵な「妖精」に、いつも仕事場のドアの外にいる、恋する「たそがれジョニー」。全く笑えない「姫だるま」が起こす災厄や、桜島での「天女」たちが、作者である伊藤さんの前に現れて、一波乱を起こします。
伊藤さんはどうやら、幽霊の存在は視えて聞こえて、時に話をすることもできるそうなのですが、それ以外に大した力がなく(視えて聞こえて話せるのもすごい能力だと思いますが……!)困ってしまうこともあるそうです。
ですが、読んでいると、背筋が寒くなるほどの恐怖体験の中でも、伊藤さんの、先祖や心霊に対する優しい心遣いとユーモアが伝わってきて、ホラー作品でありながら、時に涙してしまうこともありました。私たちは日頃からたくさん、目に視えない大きな存在に守られているのだろうなあ……とも思いました。
怖い体験は、できればしたくありませんが(笑)。視えなくても、どうやら幽霊はその辺りにたくさんいるようです。
本書は既刊本からのセレクトなので、新刊ではないのですが、もっともっと「視える」世界を知りたい!と言う方はぜひ、『視えるんです。』シリーズ(3巻まで発売中)も読んでみて下さいね。怖いけれど、一度読むと病み付きになってしまいます!

2014.08.20

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記事を書いたのはこの人

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Written by さゆ

87年生まれのフリーライター。 本とワンコとカフェが大好きです。 いつでもアワアワしています。 ツイッター:@sayulog  写真撮影ご協力:青山エリュシオンハウス 撮影者:福谷 真理子