やけ食い、ドカ食いを防ぐ、シンプルルール
ストレスや精神的な不満から、やけ食い、ドカ食いをしてしまうことが珍しくありません。むしろ海外では“エモーショナル・イーティング”と呼ばれ、肥満社会の大きな要因のひとつとして大いに問題視されています。本来空腹でもないのに、食べ物を口に運ばずにはいられない、この悩ましい行為について、心理学者たちもさまざまな視点からアプローチをしています。
そこで今回は、そんな心理学エキスパートたちが提唱する、やけ食いを防ぐシンプルルールをご紹介。体重をコントロールするには、まず自分の心を上手にコントロールすることが大切なようです。
やけ食い、ドカ食いを防ぐ“シンプルルール”とは?
ルール1:本当にお腹が空いた時だけ食べるために、自分の食生活を記録してみる
“エモーショナル・イーティング”の最大の問題は、本来空腹ではないのに、食べ続けること。まずは“空腹”とはどんな状態か、自分の体を知ることが大事です。とはいえ、間食が多かったり、ダイエットで食欲をコントロールしていると、本来の体からの空腹サインを見逃してしまいがち。そこで、何時に、何をどれだけ食べたか、食事日記をつけて観察してみて下さい。1日3食をベースに、なにをどんなとき食べているか、細かく記録していくと、やけ食いやドカ食いしやすい時間帯、食べものが明らかになってきます。
ルール2:“ながら食べ”をしないで、食べるときは食べることだけに集中する
仕事のデスクでPCに向かいながら、あるいは家でテレビを見ながら……こうした“ながら食べ”がじつは不必要な過食の大きな原因に。テレビやPCの電源は落とし、スマホも鞄にしまい、食べるときは食べることに集中。たとえそれがコンビニのサンドイッチだとしても、よく咀嚼し、しっかり味わうことを心がけましょう。食べものひとつひとつを、大事にし、心ゆくまで味わう、“マインドフル・イーティング”を実践してみて下さい。
ルール3:好きなものは好きなだけ食べてみる
精神的なストレスから、やけ食いやドカ食いにはしっている人は、心のどこかに満たされない思いを抱え込んでいるから。それをただやみくもに食べることで解消しようとしているのです。でもそうなると、罪悪感にさいなまれて、精神的には少しも満足しないという悪循環に。ですからそんな悪循環を断ち切るためにも、好きなものは好きなだけちゃんと食べて心を満たすことも大事。下手に我慢してばかりだと、よけいストレスが募り、やけ食いの習慣はいつまでも治りません。
ルール4:なにがやけ食いに走らせているのか、精神的原因と向き合う
やけ食いやドカ食いで、ストレスを解消することはできません、一時的な満足感は得られるかもしれませんが、それでは実際には何にも解決しないはずです。まず、自分は何が原因でやけ食いにはしるのか、その精神状態をはっきり自覚することが大切。たとえば、理不尽な上司に対する悔しさ、冷たい態度の恋人に対する恨めしさ、あるいは恋人がいない寂しさ、人それぞれ原因があるでしょう。たとえ1分でもいいので、そうした感情と向き合い、冷静に見つめることができれば、やけ食いではなくもっと現実的な解決策が自分には必要だということに気づくはずです。