SNS全盛の今だからこそ!? 「現代的恋文」のススメ

すっかり私たちの生活に馴染んでいるSNS。皆さん何種類使っていますか? Facebook、LINE、Twitter、instagram――。それぞれ用途にあわせて使いわけていますよね。ぜんぶ使ってます! という方も少なくないかも。


スピーディーで手間の少ないコミュニケーション

SNSを使えば、コミュニケーションが大変スピーディーです。とくにLINEは、1回1回メールボックスを開いて返信ボタンを押して……という作業をしなくても、ひとつの画面でお互いどんどんメッセージを送れますから、スムーズですね。メールを使うのはもはやほとんどビジネス関連のみという方も多いでしょう。また相手がメッセージに目を通したかも「既読」「未読」でわかりますから(これはトラブルのもとにもなりやすいですが……)自分のメッセージが相手に伝わっているかは少なくとも分かるわけです。Facebookは最近ではもはや年賀状や暑中お見舞い代わり、はたまた結婚報告ハガキの代わりにさえなりつつあります。離れている家族や友人知人への近況報告はFacebookでしている人も多いでしょう。筆者も離れた友人やなかなか会えない友人と繋がることができ、お互いの近況をやりとりできるので、Facebookにはかなり助けられています。

便利で端的なのもちょっと寂しい?

でも一方で、ちょっと失われてしまった趣、情緒もあります。旅先から送られてくる葉書き、季節のお便り、年賀状で年1回知る古い友人の近況の変化……。そしてLINEや、文字制限のあるTwitterではどうしても短文のやりとりになりがち。LINEであればお互いスタンプ1個で会話が完了することも。お手紙を書いたりやガラケーでメールを長々と打ったりしていたころに比べると、ちょっとあっさりしすぎている気もします。

「待つ」ことで熟成される思いもある

とくに恋人未満から新しい恋がはじまるとき。相手のことを知りたいなと思う時期には、コミュニケーションをとってそこから相手の人となりを知っていく過程が不可欠です。大人どうしの恋愛では時間的に毎日デートというわけにもいきませんし、毎日電話もなかなか厳しいでしょう。 そうすると自然と文字でのやりとりになります。相手がつづった文章を読み、そこから相手の感性や考え方を感じとり、自分もそれに返答して相手も同じようにあなたの内面を推しはかる。そうしてお互いを知って、距離が縮まっていきます。これをLINEでやるのもいいでしょう。さくさく見やすいですし、スタンプを駆使してカラフルで楽しい会話が展開されていきます。でもお互いの会話のリズム、人となりがより伝わるのは、ある程度ゆっくり書けて量も書けるメールです。既読や未読の知らせもなくただひたすら相手の返信を待つしかない時間は、ムダなようで自分の思いを熟成させるには最高の時間なんです。本当は便箋に手書きのリアルお手紙をおススメしたいのですが、さすがに面倒と思う方が多いでしょうから……。「現代的恋文」としてメールをお薦めします。

「現代的恋文」のススメ

筆者も、恋の相手はもちろん、尊敬する先輩・恩師など大切な相手とはメールでじっくり話したいタイプです。この時代にまずそれを切り出すのに大変な勇気がいりますが……。クリアできればそれはそれは楽しいです。お互い楽しんでいればだんだんとペースができてきて、たとえばお互い1日1通――。その日あったことや他愛ない話題をやりとりする時間は密度が濃く、遠回りなようで確実にお互いの理解が深まります。続かなければ、残念ですがそれまでの相性ということでしょう。「現代的恋文」。これぞと思うお相手とためしてみてはいかがでしょうか?

2015.08.16

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記事を書いたのはこの人

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Written by 吉原由梨(ヨシハラ ユリ)

東大法学部卒業後、外資OL、秘書職を経て、現在は都内で夫と二人暮らしのフリーライター。30代初級者。 趣味は読書、グルメ、美容と健康の研究、マッサージ巡り、人間観察etc. 自身の経験や思索、あとは好奇心の赴くまま、幅広いジャンルのコラムを書いていきます。 Twitter:@yuriyoshihara ブログ:http://yuriyoshihara.blog.jp 写真撮影ご協力:青山エリュシオンハウス 撮影者:福谷 真理子