専業主婦に憧れる女子たちへ vol.5 ~結局どうなの専業主婦!?~

前回までは、筆者が専業主婦になった理由(vol.1)、世間のイメージと実態(vol.2)、そして専業主婦になることでどのようなリスクがあり、どのような覚悟が必要とされるか(vol.3)、主婦生活数年の中で、とても大切で常に心に留めておくべきだと感じたことについて(vol.4)述べてきました。
最終回は、これまでの内容をふまえたうえで、専業主婦を選択してよかった点、そして結局専業主婦という選択肢は是か非か……? ということについてお話していきたいと思います。


メリットもたくさんある

ここまで、どちらかというと専業主婦になるデメリットや注意点ばかり述べてきましたが、よいこともたくさんあります。

スケジュールがフレキシブルに

筆者は独身のころ前述のように体調が思わしくなかったのですが、よい医師がいると知っても土日に診療をしておらず診察を受けることが叶いませんでした。ですが、主婦になってからはフレキシブルにスケジュールを組めますから、平日の診療を受けることも可能です。

家事や家計に関する社会経済の仕組みに詳しくなる

また、独身時代忙しさにかまけてないがしろにしてきた家事全般を一から覚えなおすことができましたし、家計をまかされたことによって、税金や社会保険の仕組みにも詳しくなりました。

一番は夫とのこと

そしてなにより、気持ちに余裕のある状態で夫とせっすることができるのが最大のメリットです。筆者の夫は非常に穏やかで寛容なタイプですが、それでも仕事がとてつもなく忙しくなるとイライラしたオーラを発しはじめます。働いていたころの筆者なら、自分も疲れいてるのになんで私が気をつかわなきゃいけないの!? とイライラし、家庭の空気が悪くなっていたことでしょう。
夜中、夫が疲れていることにもかまわず自分の愚痴ばかりこぼしていたかもしれません。もし筆者が週末にやっつけで家事をまとめてしていたら夫婦でゆっくりする時間もなくなりますし「アイロンのかかったワイシャツがたりない」だの「シャンプーの替えがない」だので夫をいらいらさせていたかもしれません。そう考えると、私が専業主婦でいることは夫婦にとってよい効果をたくさん生みだしていたのです。

結局専業主婦はいいの? 悪いの?

現在は、ライターという仕事に出会って完全な専業主婦ではなくなりました。仕事の性質上大半のことは自宅でもできますから、専業主婦とフルタイムで働きに出ている兼業主婦の間のような生活をしています。この仕事をはじめるにあたって、自分自身に約束したことが二つあります。
一つは、お金をいただいて働くのだから責任を持って仕事にあたること。もう一つは、決して家事をおろそかにしないこと。筆者が多少以前より忙しくなったところで、夫の方がはるかに忙しいことには変わりはないので、「家事を担うことで夫を支える」という結婚当初の決心を忘れないようにと自らをいましめています。
筆者の専業主婦ライフはいったん終わりを告げたわけですが、その数年間を振り返ってみても、結局専業主婦がよいのか悪いのかというのはあなたとパートナー次第です。あなたがどう生きたいかというのも大切な要素ですし、パートナーが妻になにを求めているかも重要です。経済的な要因も大きいでしょう。
他人がどう言おうが世間の風潮がどうであろうが、それにいちいち流される必要はありません。年金のシステムを理由とした俗にいう「専業主婦たたき」もありますが、それはシステムが問題なのであって個々の主婦が悪いわけではありません。

これまでお話してきたような専業主婦の実態やメリットデメリットも含めてよくよく考え、二人でしっかり話し合った結果であれば、どの選択肢であれ胸を張って暮らしてください。この記事が、多くの女性の一助となりますように。

2015.07.01

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記事を書いたのはこの人

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Written by 吉原由梨(ヨシハラ ユリ)

東大法学部卒業後、外資OL、秘書職を経て、現在は都内で夫と二人暮らしのフリーライター。30代初級者。 趣味は読書、グルメ、美容と健康の研究、マッサージ巡り、人間観察etc. 自身の経験や思索、あとは好奇心の赴くまま、幅広いジャンルのコラムを書いていきます。 Twitter:@yuriyoshihara ブログ:http://yuriyoshihara.blog.jp 写真撮影ご協力:青山エリュシオンハウス 撮影者:福谷 真理子