お正月こそたっぷり“昭和”に浸ってみない?? 名作“寅さん”シリーズに学ぶ男性論とは?

2014.12.30

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なんとなく日本情緒にたっぷり浸りたい気分になるお正月、そんなシーズンにじっくりと自宅で日本映画鑑賞はいかがでしょう? おすすめは日本が世界に誇るロングランヒット作『男はつらいよ』シリーズ、「寅さん」です。1969年の第1作から95年の第48作まで、“ひとりの俳優が演じたもっとも長い映画シリーズ”としてギネス認定もされるほどでした。
まだ一度も見たこともないという方や、「昔の古い映画でしょ」と敬遠しがちな方にこそぜひ見て頂きたい!! 「寅さん」の毎回美しいマドンナに憧れては振られる、という究極のマンネリストーリーはじつは優れた恋愛モノとして鑑賞することができるのです。
今流行りの“イケメン”とは程遠く、しかも定職もなく放浪してばかりという「寅さん」を主人公にしながら、どうしてこうも数多くの女性とのストーリーを紡ぎだせたのでしょう。それは「寅さん」がある意味、男性という生きもののエッセンスを凝縮して作られたキャラクターなのだということができます。その部分をうまく理解できるようになれば、恋ももっとスムーズにいくかもしれません!! そこで今回は、「寅さん」に学ぶ男性論について考えてみました。


これだけは永遠不変の真実! 男は顔だけじゃないという真実

48作(特別編も入れれば49作)というロングシリーズでこれだけ愛されたのは、「寅さん」の魅力に多くの人が惚れ込んだから。そしてそれは顔やルックスによるものではないんです。純日本人顔でファッションセンスは皆無(いつも同じ服装です)、にもかかわらず寅さんを見ていると目が離せなくなる。それは彼の巧みな話し方やユーモア、女性へのやさしさ、不器用だけど正直に生きようとする姿、そんなパーソナルな部分が大いに魅力的だからだと思います。今は何かと「イケメン」、「イケメン」ですが、ほんとうに顔だけで恋に落ちますか? 相手を愛せるでしょうか?? 本当の恋をしたいのなら、男性の本質的な良さを見抜く力が試されます。

男はいざとなると“逃げる”生きもの

基本、寅さんは美しい“マドンナ”に恋し、フラれるのが定番パターンですが、たまにその意中の相手からも愛され、相思相愛になりかけるチャンスがあります。とはいえ、恋が実ろうとすると、寅さんは肝心なところで逃げてしまい、その恋が成就することはけっしてないのです。でもこれは寅さんに限った話ではありません。男性は恋の相手を追っているときこそ夢中になりますが、いざ女性の方から応えようとするとフッとそれまでの情熱が冷めてしまう……。女性からすると身勝手なようにも感じますが、その心理は覚えておいた方がよさそうです。

プライドばかり高いくせに、男はほんとうに傷つきやすいものだ……

ガチガチの昭和男子なだけに寅さんは男としてのプライドの高さのようなものも感じさせます。でもその反面、憧れのマドンナにフラれると、ひどく自信喪失したり、子どもっぽいほど周囲に当たり散らしたり……。そのあたりをみると、見栄を張って生きているものの、男とはほんとうに傷つきやすい生きものだと思わずにはいられません。でも逆に、そのプライドをしっかりと理解し、どんなことがあっても動じずに夫や彼氏を信じれば、男性にとっては大きな自信となり、また女性として大切にされることも寅さんの妹さくらを見ているとよく分かります。

いかがでしょう。昭和の暮らしや風景を懐かしんだり、数々の名女優さんたち扮するマドンナたちから昭和女子の麗しきオーラを感じとれるのも、「寅さん」シリーズの大きな魅力です。ハリウッド映画もいいですが、「寅さん」でお正月はどっぷり“昭和”に浸ってみるのもいいかもしれませんよ!

2014.12.30

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記事を書いたのはこの人

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Written by Waxy

南半球オーストラリアから世の動きを眺めています。 ガーデニング好きで、イチゴ栽培が特にお気に入り。