男女が本当に理想的なカップルとなるには……、“バランス・オブ・パワー”が何よりも大事です!!
恋愛における“パワー”とは??
“パワー”=勢力、支配力というイメージがあるかもしれません。恋愛におけるパワーという意味でも、相手を束縛したり、意のままに動かそうとしたり、というふうに捉える人も多いでしょう。でも最近の心理学者やカウンセラーの間では、新しい定義が話題になっています。
恋愛における“パワー”の新しい定義
「お互いが相手に対し、影響を及ぼす能力。自分自身の人間性や個性をより良いほうへ成長させつつ、相手にも良い影響をもたらすもの。必ずしも具体的な行為、ましては強制力を伴うとは限らない。」
つまり、付き合い続けていくうえで、お互いの人生をより豊かなものにできるか、その影響力こそが、今新しく注目されている恋愛における“パワー”なのです。
ふたりの“パワー”のバランスが上手にとれているのが理想ですが……
望ましいのは、男女がお互いに同じ程度に相手に影響をおよぼしている、いわば“パワー”の均衡がとれている状態です。しかし現実にはこのバランスはかなり一方的になっていることが多いといえます。具体的にいうと、男性の“パワー”が女性のそれよりはるかに強いのです。
例えば結婚して、まず女性が名前(苗字)を変え、仕事も子どもができればスローダウンせざるをえず、また夫の転勤となれば住む場所すら変わることが多いのが現実です。
日本語には“(結婚して)家庭にはいる”という表現がありますが、これは女性に向けての言葉ですよね。結婚によって今までのライフスタイルを全面的に変えるのは当然女であるという意識が根底にあります。この場合、妻は夫に対しどのような影響を与えうるのでしょう。なんだか女のほうが一方的に、男に合わせばかりいると感じませんか??
かつてはこうした伝統的パターンが一般的でしたが、女性も経済力をつけてきた今、“私はこういう生き方がしたい”と表現するだけの力を得てきたし、それをふたりの関係にも反映させることが、幸せな関係を維持するうえでも欠かせません。
ふたりの“バランス・オブ・パワー”を維持するにはどうすればいい?
もし今自分とパートナーとの関係を見直して、バランスが偏っている、どちらか一方が常に主導権を握っていると感じるなら、バランスを均衡に取り戻す工夫が必要です。
感情をもっとオープンに話し合う
自分の望んでいること、やりたいこと、求めている方向性などをきちんと相手とシェアすることが大事。そのためにはもっとオープンに自分の気持ちや感情を率直に打ち明け、話し合うべきです。男性は女性に比べ、自分の感情を率直に表現するのに慣れていないし、苦手意識をもっているかもしれません。しかし、ふたりの間の“パワー”バランスを取り戻すには正直に気持ちを伝えあうことが不可欠です。
ふたりの関係を「勝ち負け」で捉えない
自分の要求をいつも通している側が勝ち、相手に合わせているほうが負け、というような単純な図式ではカップルの関係は語れません。ふたりにとってベストな関係に導いていくこと、それが唯一の「勝利」でしょう。「勝ち負け」ではなく、お互いが気持ちよく納得し合い、共に勝者になれる関係を目指すべきです。
カップルとは「パートナーシップ」であると考える
恋愛気分が盛り上がっているうちは、感情だけで相手のことを好きでいられます。しかしより長く安定した関係にしたいなら、愛情や情熱以外の部分でも相手を受け入れ、一緒にいたいという気持ちが欠かせません。そのためのキーワードが「パートナーシップ」。ふたりが対等な立場で、お互い「より良い関係」のために努力、協力そしてときに妥協しあえる関係です。もし一方がそれに不満を持っていると、“バランス・オブ・パワー”は実現できないでしょう。