わたしらしい起業のかたち Vol.12 美容ブロガー ぼっ子さん~美容部員から美容ブロガーへ。化粧品選びに迷った方の力になりたい~

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2017.05.09.Tue

編集者/ライターの池田園子が、週末起業家や個人事業主、経営者など、さまざまなスタイルで起業している女性にインタビューする連載です。

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「“好き”を仕事にする」のは決して簡単なことではない、と考える人は多いです。でも、働く時間というのは、人生のかなりのボリュームを占めます。だからこそ、どうせ働くなら好きなことを仕事にしたい。それが本音ではないでしょうか。

では、自分が好きなことや興味のあること、この先も追い続けたいことを仕事にしている人は、一体どんなふうに、どんな思いで働いている(働いてきた)のか。そこに「“好き”を仕事にする」ヒントが隠されているかもしれません。

今回登場いただくのは美容ブロガーのぼっ子さん。社会人として最初に勤めたのはIT企業。朝から晩までPCと向き合い続ける、美容とは縁のない業務でしたが、昔から化粧品が好きだったと振り返ります。休日には、百貨店の化粧品売り場に足を運び、化粧品を見て、試して、買う機会が多かったそう。

「何度も接客を受けるなかで、お客様から肌の悩みを聞いてスキンケアを提案したり、メイクのアドバイスをしたり、化粧品選びのお手伝いをしたりする美容部員という仕事に、魅力を感じるようになっていました。
大好きな化粧品に囲まれて働ける環境と、ブランドネームの入った制服にも憧れて(笑)『自分も美容部員になりたい』という思いが高まり、転職に至りました。美容部員時代に身につけた肌や美容の知識は、美容ブロガーとして活動するうえで強みになっていると思います」(ぼっ子さん)

会社員生活をへて、美容ブロガーとして独立したぼっ子さんの起業ストーリーをお届けします。

職務経験を生かして、自宅でできる美容ブロガーの道へ

Q. 美容ブログを書くようになったきっかけはなんでしたか?

A. 結婚を機に美容部員を辞めて、拘束時間の短いパートタイムの仕事を探していたところ、夫から「自身のブログで化粧品を紹介して、(アフィリエイトで)収入を得ている人がいるらしい」と聞きました。その瞬間「美容ブログを立ち上げよう」と決意。

肌や美容の勉強もしてきましたし、化粧品の販売経験もあるため、ブログを書くのは未経験でも不安はありませんでした。職探しは即終了し、6年前から美容ブロガーとして活動をスタートしました。

それからは日々、メールチェックや返信作業から始まり、ブログの記事作成(2~3時間)、更新をして、時間に余裕があればブログのメンテナンス作業を行う……といったスケジュールで過ごしています。

気持ちを込めて、正直な記事を書き続ける

Q. 6年という長期間、ブログを運営されているなかで大事にしていることは?

A. 一記事一記事に気持ちを込めて、ていねいに書くことにこだわっています。収入につながるともちろんうれしいですが(笑)、「売れればいい」という気持ちだけではやっていないですし、続けられないなと思います。

私の記事を読んで化粧品の購入を決める方もいらっしゃるわけですから、発信者としても責任を感じるからです。そのため、化粧品のいいところばかり書くのではなく、感じたことを正直に伝えるようにしています。率直な感想を書いた記事を読んでいただき、買ったあとに満足していただけていたら、これほどうれしいことはないですね。

もうひとつ大事にしているのは、華やかな写真を載せること。天気のいい日にまとめて撮影することが多く、1日使ってしまうこともあります。写真の腕を上げるために、最近「写真術」の本を買って勉強中です。上手に撮るのは難しいですが、見るだけで心踊るような写真を目指しています。

化粧品だけじゃない。「きれい」にまつわるいろいろを読めるブログ

Q. ちなみに、自身の美容ブログを「トータルビューティーブログっぽいもの」と説明しているのには、なにか理由があるのでしょうか?

A. そう銘打っているのは、ただ化粧品を紹介するだけではなく、「きれい」につながることならなんでも書いていこうとしたときに、「トータルビューティーブログ」という言葉が一番しっくりくるなと感じたからです。

ブログが普及して十数年たち、美容ブログも山ほどある時代。数ある美容ブログのなかから、私のブログを選んで読んでくださっている方に対し、普通に情報提供するだけでは申し訳ないと思うんです。

私のブログを訪れてくださった方には、「少しでも楽しんでもらいたい」「息抜きしてもらいたい」と願っているので、ファッションやヘアスタイル、買い物など、女性に関心を持っていただけるような別のテーマも、ちょこちょこと盛り込んでいます。

未知の化粧品との出会いや仕事の広がりに幸せを感じる

Q. ブログを書くようになって、喜びを感じる瞬間はどんなときですか?

A. 初期のころは自分で買った化粧品のレビューだけを発信していました。ただ、化粧品は値が張るものも多いため、自腹となるとお金がいくらあっても足りなくて、いつか破産してしまうんじゃないか……とおびえていた時期も(笑)。

ですが、ブログをコツコツ続けていると、ありがたいことに少しずつ仕事をいただけるようになりました。提供いただいた化粧品を実際に使ってみて、ブログで特徴や魅力を伝えたり、感想を書いたりする仕事です。おかげで、紹介する化粧品の幅が広がったのはうれしいです。

最近では、Webメディアから美容コラム執筆の仕事をいただくこともあり、本当にありがたいことだと思っています。ブログを書き続けたからこそのご縁ですから、地道にやってきて本当によかったと思っています。でも、ここまで続けてこられたのは、私のブログを読んでくださる方がいるからこそ。

皆さんのお顔は見えませんが、どんな方が読んでくださっているのかなあと、よく想像します。読者さんがいてくれなかったら、とっくの昔に心が折れて、今のブログはなかったと思います。読者さんには感謝しかありません。

フリーという働き方は、やればやるだけ結果として返ってくる

Q. 組織に所属せず、フリーで活動する魅力についても伺いたいです。

A. 好きなことや興味のあることに、自分のペースでとり組めることではないでしょうか。人間どうしても、気分が乗るとき・乗らないとき、体調がいいとき・悪いときがあるので、やりたくないときは無理にやらなくていいんです。

そう言うと、怠け者のように感じられるかもしれませんが、調子のいいときにとり組んだ方が、いい仕事につながります。働く時間やタイミングを選べるのは、フリーというワークスタイルの大きな魅力だと思います。

また、仕事を選ぶのも進めるのも自分自身なので、やったらやっただけ自分に返ってきます。それは収入かもしれないし、信用という目に見えないものかもしれない。どんなものであれ、すべて自分が作り出した結果です。

「自分で自分をプロデュース」している感覚に近いかもしれません。自分の可能性を自分自身で広げられる、とてもやりがいのある働き方だと思います。

「読めば悩みが解決するかも!」と見にきてもらえるブログを目指す

Q. この先実現したいこと、目標があれば教えてください

A. 会社やプライベートでどっと疲れることがあっても、ポーチに入れたコスメを見てやる気が出たり、買ったばかりの口紅をつけただけで気持ちが前向きになったり、ドレッサーに並べた化粧品を眺めるだけで満ち足りた気分になったり……。化粧品には人を元気にするパワーがあると、私は思います。

きれいになれるうえに心も晴れる化粧品、最高! 心からそう感じています。これからも美容ブログを通して化粧品選びのお手伝いができるよう、化粧品ひとつひとつの魅力や情報を発信し続けていきたいです。

肌の悩みがあるときや、化粧品選びで迷ったときに「『美容部員は辞めました。』を読めばなにかわかるかも!」と訪れてもらえるような、存在価値のある美容ブログに成長させていきたいです。

▽ ぼっ子さん

1974年生まれ。美容ブロガー。元美容部員の経験を生かし、複数の美容ブログを運営中。

▽ ブログ: 「美容部員は辞めました。」
▽ 前回の記事はコチラ

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記事を書いたのはこの人

Written by

池田 園子(いけだ そのこ)

岡山県出身。中央大学法学部卒業後、楽天、リアルワールドを経てフリー編集者/ライターに。関心のあるテーマは女性の生き方や働き方、性、日本の家族制度など。結婚・離婚を一度経験。11月14日に『はたらく人の結婚しない生き方』を発売。
写真撮影ご協力:青山エリュシオンハウス 撮影者:福谷 真理子