わたしらしい起業のかたち Vol.10 不動産<投資>評論家 不動たたみさん

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2017.03.31.Fri

編集者/ライターの池田園子が、週末起業家や個人事業主、経営者など、さまざまなスタイルで起業している女性にインタビューする連載です。

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今、女性の間で注目されている不動産投資。「大家さん」としてマンションやアパート、一軒家などを所有し、賃貸することで、毎月決まった家賃収入を得られる安心感・安定感が魅力の投資法です。
企業に勤めている人でも、時間がない人でも取り組めることから、不動産に関する基礎的な勉強をし、常に情報を仕入れていけば、仕事を持つ女性でも挑戦できます。そんな不動産投資を2012年からスタートし、今や10を超える物件を所有する傍ら、宅建士資格を持つ「不動産<投資>評論家」という新しい仕事を作り出し、活動しているのが不動たたみさん。
そんな不動たたみさんの起業ストーリーを見てみましょう。

客観性と庶民的な感覚を大事にした、不動産の解説者を目指したい

Q. そもそも不動産<投資>評論家という新しい肩書、仕事を作ったきっかけや背景はなんだったのでしょうか?

A. 不動産投資の分野において専門家を自称する人は少なく、たくさん資産を持った「投資家」がイコール不動産投資の専門家、としてメディアに登場することが多いなと感じていました。でも、「評論家」と「投資家」の仕事はまったくの別物です。

不動産投資家はもともとある程度資産があり、そしてさまざまな経緯で運良く投資家となったために、自分の経験外の投資手法を知らない場合がほとんどです。つまり、資産家である「不動産投資家」が、客観性と庶民的な感覚を持ち併せたケースはとてもまれだといえます。

不動産投資という分野は、比較的安定していて変化の少ない業界です。私としては不動産<投資>評論家として、資産家ではない普通の方にも、気軽に不動産投資を始めてもらうための手法と、株やFXなどのほかの投資法に比べてローリスクで、努力次第で成果が出やすい副業である理由を、専門家ならではの目線でお伝えしていくことを目指しています。

株式投資やFXで損失を出したことが、不動産投資に目を向けるきっかけに

Q. 不動産投資評論家になる前は、どんなキャリアを積んできましたか?

A. 大学卒業後は東京でOLをしていました。そのときに株式投資やFXに手を出して、多額の損失を出しました。損失がふくらんでいくなかで、市況が比較的安定していて、変化がゆるやかで、初期投資も少なめな投資法はないか、いろいろ調べてみたところ、不動産投資に行き着いたんです。

ブログやコラムで発信中。テレビ番組出演も視野に入れて

Q. 不動産<投資>評論家として、どんな活動をしているか教えてください

A. 現在は、ブログやコラムを書くといった、文章を通じた発信活動がメインになっています。物件訪問や豪邸訪問などの地上波のテレビ番組に呼ばれる機会があれば、物件をイメージの優劣で判断するのではなく、投資目線での物件訪問コメントをし、自分が住まなくなったあとも価値を持つ不動産物件、不動産投資に向いている物件を見分けるための方法を解説したいと考えています。

コラムなどでは「庶民的な感覚」「身近感」を丁寧に出すのが大事

Q. コラムや自身の ブログ、SNSなどで発信をする際に心がけていることはありますか?

A. 「庶民的な感覚を持った人だなあ」「この不動産投資評論家の人は信頼できるなあ」と読者の方に思っていただくことを目指しています。だからこそ、「こんなにトクしたんですよ~!」というような、大阪のおばちゃん的な身近感を出した発信スタイルを心がけています。

不動産に関連するブログを書いている人のなかには、セレブ感を全面に出している人もいます。そうなると「私たちとは違う遠い世界の話だよね」と敬遠されたり、勘違いされたりして、信頼してもらえないと思うのです。

不動産にまつわる仕事は、本当のところはとても泥臭くて、家賃の取り立てや入居者との交渉など、セレブとは真逆の業務を行っているという自覚をなくさないようにしています。

大人の勉強は「今年しかない」と思い込み、気持ちを引き締めるのがコツ

Q. 不動産投資評論家として役立つ資格、宅建(宅地建物取引士資格)試験に合格された不動さん。大人になってからの勉強を成功させるコツはなんだと思いますか?

A. 学生時代の勉強と違う点として、大人の勉強は「今は忙しいから仕方ない」と諦めて、先延ばしにできてしまうこと、仕事を含む“生活”がすでにあるために、勉強だけに集中しづらいことがあると思います。

学生であれば、定期テストやセンター試験に向け、まわりも環境づくりに協力してくれますし、一緒に受験する仲間がいるので、モチベーションも上がりやすいです。よって大人の勉強法としては、スクールや通信など講座を受けるのが確実ではないでしょうか。
とは言いつつも、私は独学を選びました。理由は「最小限のコストで最大限の利益を得たい」という投資と同じ感覚で、1ミリも損をしたくなかったから。勉強も得意な方ではないんですけどね。
ただ、ひとりで勉強すれば、かかるコストはテキスト代だけで済み、講座の受講料およそ10万円がまるまる浮きます。そしてなにより、今年受からなければテキストも最新版を買い直さなければならず、この1年で費やした労力が割に合わなくなる……こんなドケチ根性で、ちょっとした空き時間も勉強時間にあてられました。

無事に一発合格できたのは、損益に対する投資家ならではのシビアな感覚を持ち続けているおかげかもしれません。もちろん個人の状況によって価値を置く部分は異なり、お金よりも時間を優先しなければならない方は講座を選ぶべきでしょう。多少お金はかかっても、勉強を進める上での効率も合格の確率も違います。いずれにせよ、とにかく自分で自分を「今年しかない!」と追い込むこと。それが大人の勉強における一番のカンフル剤になるはずです。

絶対に達成したい目標を掲げて、少しずつでも前進し続ける

Q. 不動産<投資>評論家になる、という目標を叶えるまでに大変だったことは? それをどう乗り越えてきましたか?

A. 不動産<投資>評論家として活動するにあたり、これまでいくつもの投資用の物件を購入してきました。不動産のことを解説できるようになるためには、実践を積み、ノウハウを蓄積することが欠かせません。

そのなかで、物件売買では、基本的に借金はせず自己資金で買うことを心がけてきました。そのため、資金繰りにはいつも注意しながら対応しています。

やはり不動産を買うにはまとまった軍資金が必要で、その費用の調達が最初の壁となりました。私の場合は「資金を貯める」という目標を掲げてからは、日々節約と節制を意識し、それを今では習慣にできるようになりました。

当時から今でもそのスタイルは変わらず、洋服や化粧品はほとんど買いませんし、趣味のインテリアもソファが合皮で3万円台、棚は組み立て式で1万円以下と、こだわりつつもいまどきの学生一人暮らしと変わらないレベルにおさえています。

不動産投資評論家になったことで、結果的に普段の生活は質素に……(笑)という現実ですが、それもライフワークのためだと思えば苦にはなりません。これはという目標を掲げ、日々少しずつでも前進していくことが、どんな夢を実現させるにしても必要となる覚悟なのではないでしょうか。

▽ 不動たたみ(ふどう たたみ)さん

宅建士資格を持つ、不動産<投資>評論家。
不動産そのものの評論でなく、あくまで不動産による「投資法」を判定する。
不動産投資としての物件管理、新規物件の購入、減価償却が終わった物件の売却などをメインに収入を得ており、2017年には不動産屋を開業、その会社で宅建士として勤務を開始。
不動産投資で自活できるようになった裏技的ノウハウを伝えるべく、ブログやWebマガジンにてコラム執筆中。

メール: [email protected]
ブログ: ameblo.jp/fudotatami
Twitter: twitter.com/fudotatami
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Written by

池田 園子(いけだ そのこ)

岡山県出身。中央大学法学部卒業後、楽天、リアルワールドを経てフリー編集者/ライターに。関心のあるテーマは女性の生き方や働き方、性、日本の家族制度など。結婚・離婚を一度経験。11月14日に『はたらく人の結婚しない生き方』を発売。
写真撮影ご協力:青山エリュシオンハウス 撮影者:福谷 真理子