女子ライター、キャリアを考える。Vol.4「指名されるための5つの法則」

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2016.02.25.Thu

こんにちは、編集者/ライターの池田園子です。ライターとして食べていくためのリアルについて語る本連載、第4回目では「ライターとして指名されるために心がけること」についてお話しします。

営業せずに仕事を得るしくみをつくる

どこにも所属しない、フリーランスのライターとして生き残っていくには、絶えず仕事が入ってくる状況をつくることが大切です。補足しておくと、営業活動をせずとも、自然と仕事がまいこんでくるようにしないと、なかなか大変。
ライターの本分は取材して、書くこと。営業までやっていると、本来やるべきことに手がまわらなくなったり、仕事がおろそかになったりします。一度も営業をしたことがない私が、独立して4年間どうやって仕事を得てきたか、5つの法則としてまとめてみました。

1. 下っ端意識を忘れない

ライターの仕事をはじめて4年になりますが、業界ではまだまだ下っ端だと認識しています。業界◯十年の優れた文章を書くベテラン勢はたくさんいて、そんな方々にわずか数年で追いつけると思ってはいけません。そこには圧倒的な場数や経験の差があります。
たった4年で「自分は文章がうまい」「仕事がコンスタントにくる人気ライターだ」など、残念な勘違いをしないよう、常に「まだまだ」という意識を持っています。そうすれば変におごり高ぶったり、調子にのったりすることはありません。
自分の能力を過信してしまうと、人の助言やアドバイス、原稿に加えられた赤字やコメントなどを、素直に受け入れられなくなってしまいます。意固地になると人はおしまいです。決して卑屈になれと言いたいわけではありませんが、「まだまだ(成長しないといけない)」「これから(花開くはずだ)」といった意識を持つことは大事だと思います。

2. 書いた記事を拡散する

自分が取材・執筆した記事はできる限りSNSで拡散します。そのさい、どんな思いで書いたか、取材時にどう感じたかなど、現場にいた者ならではの臨場感や気持ちの変化なども、捕捉して書くことにしています。
単に記事のURLと一緒に「書きました」と投稿するより、それを見た人が読みたくなるような投稿をしたいのです。せっかく媒体から原稿料をいただいて時間をかけて書いたものなので、一人でも多くの人に読んでもらいたい、という気持ちが強いです。
そうすることでPVも増え、媒体にも貢献できます。さらに、その投稿を目にした他媒体の人から「うちでも◯◯のジャンルで書きませんか?」と話が舞い込むチャンスも得られます。

3.「きちんとした人」だと印象づける

仕事のシーンでは「きちんとした人」で通っている(であろう)私。意識的に「きちんとした人、マトモな人」を演出しています。根が真面目、というのも関係しているはずです。過激な恋愛・性にまつわる記事を書いていた時期もありますが、その当時でも打ち合わせや取材で人と会うとき、取引をはじめたときは、「(書いている記事のハジけたイメージとは違う)きちんとした人」としてふるまっていました。
たとえば、取材前は予習をする、仕事依頼の返信はできるだけはやくする、締め切りを守る、極力誤字脱字のないよう推敲を重ねる、媒体の体裁に合わせた書き方をする――など。ごくあたりまえのことをしているだけで、「きちんとした人」だと思われます。

4. 挑戦心を忘れない

人は慣れた仕事をそのまま続けたくなります。一度慣れてしまうと、気負わず、あまり頭を使わず、無理なくとり組めるからラクなのです。でも、それを続けていても、めざましい進歩は得られません。
毎年最低ひとつは新たな挑戦をしたい。それは新しい執筆ジャンルでもテーマでも仕事でも、なんでもいい。とにかくまだ手がけていないことをしたいと考える私は、未知のものに手をつけたがるタイプです。
たとえ「自分にはまだ早いかもしれない」と、若干不安を感じるものであっても、ワクワクの方が大きいなら、「なんらかの縁があるのだ」とプラスに転換します。それに、過去の積み重ねがあってやってきた仕事だから、落ち着いて、すこし背伸びをしてとり組めば、必ずできると考えています。
停滞したくない、循環させたい――そんな思いが強いなら、挑戦する気持ちを持ち続けるべき。少し負荷の高い仕事にもとり組むべき。私はそう捉えています。

5. やりたいことを伝える

アイディアや企画がどうしても出てこないときは、待ちモードになってしまいますが、やりたいことが浮かべば、すぐに編集部や編集者に共有しています。具体的な企画に落とし込めないときは、アイディアを2~3行で書くだけでもOK(ただし、できるだけわかりやすく、相手の時間をとらないようにまとめて)。
「ここ取材するとおもしろいと思います」「今この人が気になっています」と、自分の考えや思いと一緒に提示します。編集する側としても、なにもアイディアを出してこないライターより、企画を持ち込むライターの方がフットワークが軽くていい、と感じるはず。それに、編集部からおりてくるテーマより、自分が主体的に「取材したい」と感じるテーマの方が、魅力的な記事を書ける可能性が高いです。いいものを生み出すためにも、自分の興味関心から生まれたやりたいことは、どんどん伝えていくべきなのです。

ここまで読んでいただいて「実は指名されるのは難しいことではなく、あたりまえのことをコツコツとやるだけでいい」と感じた方は多いはず。本当にその通りです。目の前のこと、当然やるべきことを真摯に積み重ねていくことから道は開けます。

次回はライター仕事とは切っても切れない「取材」をテーマに、「取材時に心がけている大切なこと」についてお伝えします。

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記事を書いたのはこの人

Written by

池田 園子(いけだ そのこ)

フリーランスの企画ライター。86年生まれ。
楽天でポータルサイト運営、ITベンチャーでメディア運営を経て独立。主な執筆ジャンルは、恋愛、Web、ガジェット、新しいモノ、働き方、イケメンなど。
現在はGoogirlのほか、R25、ITmedia、Impress、J-cast、ウレぴあ、gooなど、10媒体以上に執筆中。
著書に『フリーランスで食っていきたい!』がある。
ブログ『Sonoko Blog(http://sonoko0511.jp/)』でも発信中!
  写真撮影ご協力:青山エリュシオンハウス 撮影者:福谷 真理子