ワタシノシゴト。第5回 株式会社WOWOW 出川朋子さん

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2014.04.13.Sun

「『海外ドラマといえばWOWOW』と言われるような環境作りに取り組んでいきたいですね」

会社員、起業家、フリーランス…さまざまな働き方を選んでいる女子たちに、仕事を通じてライフスタイルを掘り下げる連載企画。自分に合ったキャリアを探る働き女子にとって「こんな働き方もあるんだ」と参考になるストーリーをお届けします。第5回はいま話題の海外ドラマ上映交流会「ドラ活」の仕掛け人でもある、株式会社WOWOWの出川朋子さんにお話を伺いました。

ハリウッド映画好きが高じてWOWOWに入社

WOWOWに入社したきっかけは何でしたか。

出川:新卒でWOWOWに入社して、昨日で16周年目…自分でもびっくりしました(笑)。昔の話になりますが、高校時代の米留学中にアカデミー賞授賞式を見て、華やかなハリウッドの世界に憧れたんです。帰国していろいろと調べているうちに、WOWOWがハリウッドで作られる映画をたくさん放送していることを知り、興味を持ちました。もともと映画が大好きだったので、この会社に入ればエンタメにどっぷり浸れそうだなと思い、志望しましたね。

入社後はどんなお仕事をしていましたか。

出川:最初に配属されたのは編成局で、7年ほどドラマ制作アシスタントやスポーツ編成担当をしていました。その後は宣伝局に移って、3年ほどプロモーション周りを担当し、現在の制作局映画部に移り、購入と日本語版制作を担当しています。編成局時代とあわせると、海外ドラマにはかれこれ10年ほど携わっていることになりますね。

購入・日本語版制作について詳しく教えてください。

出川:作品の買い付けをするのが購入で、1~2年先のものまで買うことが多いです。制作では主に制作会社のディレクターさんと連携を取りながら、日本語吹き替え版のキャスティングをしています。原音で聞いていた声優さんの声のイメージと作品に登場するキャラクターのイメージが合っているかを確かめながら進める仕事です。実際に役になりきって話してもらわないとわからないときには、声優のオーディションを開催することもあります。声ひとつでキャラクターの印象や作品全体の印象も変わりますから、声優さん選定は慎重に行っています。

現在の仕事において、やり甲斐を感じるのはどんなときですか。

出川:WOWOWでは映画を年間約1000本放送しています。これらの作品は劇場公開時に宣伝されているので、WOWOW独自の視点で作品の売りや面白い部分を見つけて、オリジナルの特集を作っています。その見せ方が難しいですが、ささる企画を作れたときにはやり甲斐を感じますね。一方、海外ドラマの中でも23時台に放送する作品は日本初放送のものなので、誰も知らない作品に対していかに興味を持ってもらうかがカギになってきます。知識がないと作品の魅力をどう打ち出すか、どのような特集を組むのがベストかわからないので、常にたくさんの作品を観ていますね。

出川さんによい影響を与えてくれた上司・先輩はいますか。

出川:前の上司の口癖が「自分たちが観てないものは視聴者さんに売れないでしょ?」でした。もっともな話ですよね。根っからの海外ドラマ好きな彼からは毎日のように、前日に放送された作品のよいところを聞かれました(笑)。ドラマの先々の展開を教えてくれるので、先々の展開を頭に入れた上で、企画作りをしなくてはならない環境にあったと思います。作品との真摯な向き合い方をする上で、よい影響を与えられたと思っています。

海外ドラマファン醸成を目指し、月イチで「ドラ活」を開催!

2月から開催されていた、海外ドラマ上映交流会「ドラ活」担当でもあるということで、ドラ活誕生秘話について教えていただきたいです。

出川:先ほどの日本初放送の海外ドラマをどう魅力的に見せるかという話にもつながりますが、私たちが単に「面白いですよ」と言うだけでは、人が集まりにくいんですよね。どうすればいいのかと考えているときに、偶然「涙活」が人気だという記事を読んで、面白いなと感じたんです。サラリーマンが涙を流すことでストレスを発散したり、知らない人が集まる場だからこそ思いきり泣けるといったことが書かれていた記憶があります。海外ドラマを広める活動にも応用できるんじゃないかと思い、ドラ活の企画・準備を始めたんです。

▽ 海外ドラマ上映交流会(ドラ活)
WOWOWが主催する日本未放送の海外ドラマを上映する会。第1・2回目では抽選で招待された25組50人の男女が銀座のゴージャスな会場に集い、上映の他、お食事やゲストトークショー、ゲームなどを楽しみました。今後も月1回ペースで開催予定。詳しくはHPをチェック。

第2回ドラ活の様子

海外ドラマファンを増やしていく、といった目的ですよね。

出川:そうですね。みんなで海外ドラマを観て「意外と面白いかも!」と発見してもらい、自宅でも観たいなと感じたときにWOWOWを思い出していただけたらなと。海外ドラマは一度加入して観始めると、継続視聴してくれる方が多いんです。今は50~60代男女がボリューム的に多く、その中でも女性ファンが目立ちますが、20~30代の若い女性にも層を広げていければと思っています。

ドラ活を開催する上で苦労したことはありますか。

出川:4・7・10・1月のドラマスタート時期にイベントを実施したことはあっても、月1で試写会を開くのは初めてで、結構なハードスケジュールだなと(笑)。会を終えて社内向けの報告書を書きながら、次の企画を作り出さないといけない、みたいな状況ですね。企画の中身を考えるのにも苦労したことがあります。たとえば1回目の開催では「交流会」とは言いつつも、参加者同士の交流を生むことはできませんでした。2回目の開催ではゲームを取り入れたことで、同じテーブルについたメンバーで交流してもらい、会を盛り上げることができたと思います。今後も参加者同士の会話が生まれる作品選び、企画作りに力を入れたいですね。

交流が生まれるシーンも

非日常のうっとり体験を楽しみながら、海外ドラマに親しんでほしい

参加者の感想はいかがでしたか。

出川:1回目は開催側の私たちがあたふたしていたこともあり、作品とは無関係な運営に関するツイートが多く見られたんです。それらを大きな反省材料だと捉えて2回目に活かしました。すると前回の2回目では運営も上手くいき、作品に対して「意外と面白かった」というような好意的なツイートが多かったんです。会全体が改善されたのはもちろん、作品選びもバッチリだったなと嬉しかったですね。

最後にはキルフェボンのケーキが振る舞われる

参加者を見ていて気づいたことはありますか。

出川:とくにドレスコードを指定しているわけではないのですが、皆さんドレスアップして来てくださいます。これまで会場が銀座だったこともあり、結婚式二次会のような華やかな装いの方が多いですね。ゴージャスな雰囲気の場所で非日常の体験をし、写真を撮ってSNSに投稿したいと思っている方が多いようです。そのせいか、通常の試写会だと上映が終わるとみんなサッと帰宅するのですが、ドラ活では終了後に写真や動画撮影をお願いしても、気軽に応じてもらえるんです。

今後の展開を教えてください。

出川:ドラ活に興味を持ってくださる企業さまも増えてきたので、コラボしてより面白い企画を展開できればと思っています。このほかにも、キャストの来日イベントを絡めたり、バズを起こすようなびっくり企画を作るなど、いろいろ計画中なのでぜひたくさんの方にご応募いただきたいです。ゆくゆくは1人参加限定にして、婚活的な要素を持ったイベントにしていくことも検討しています。ジューン・ブライドの6月にはいいかも知れません(笑)。「海外ドラマといえばWOWOW」と言われるような環境作りに取り組んでいきたいですね。

ありがとうございました!

出川朋子さん1977年生まれ。新卒で株式会社WOWOWに入社。編成局、宣伝局を担当し、現職の制作局映画部に。ドラ活プロデューサーのひとり。

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記事を書いたのはこの人

Written by

池田 園子(いけだ そのこ)

岡山県出身。中央大学法学部卒業後、楽天、リアルワールドを経てフリー編集者/ライターに。関心のあるテーマは女性の生き方や働き方、性、日本の家族制度など。結婚・離婚を一度経験。11月14日に『はたらく人の結婚しない生き方』を発売。
写真撮影ご協力:青山エリュシオンハウス 撮影者:福谷 真理子