“おひとりさま”人生こそ幸せ、というあるアメリカ女性の意見に学ぶもの
こんなに自由な世の中になったのに、女性もアラサー世代になってくると、「そろそろ結婚を考えるべきでは……」と思うことが誰でも一度や二度はあるのではないでしょうか。そもそも、結婚する、しないはすべて本人の意思。自分の意志で“おひとりさま”を選び、自分の思い通りに生きていくのだって立派な選択のひとつだし、それで幸せだと言えるなら誰も文句は言えないはずです。
“おひとりさま”は寂しい?
それなのに“おひとりさま”という言葉にはどこか寂しさ、あるいは“恋人なんていないから”という自嘲めいた響きを感じませんか? 「恋人がいる、あるいは結婚しているほうが女としては幸せ。“おひとりさま”は今は独身だけど、将来結婚したいと思っているに違いない人」という世の中の勝手な思い込みがそうさせているのかもしれません。
そんな風潮はアメリカにもまだまだ根強く残っているよう。社会心理学者のベラ・デパウロさんはもうすぐ60代を迎えようという年齢ですが、ずっと“おひとりさま”で過ごしてきました。誰かと一緒に暮らすより、独身の生活のほうがはるかに気楽で自分には合っているし、じゅうぶん幸せに生きているのですが、世間からはなかなかそう思われないよう。
ベラ・デパウロさんはこんなふうに語っています
『私たちの文化は、“人は結婚してカップルとして生きることがもっとも幸せなまっとうな生き方だ”という考えに支配されています。テレビや映画、女性誌、小説、こぞって好きな人と恋愛して、幸せな結婚をして、めでたしめでたしという展開があまりにも多すぎますね。
でもいったん結婚しても、やがて離婚する人たちが増え続けるのはどういうわけでしょう?結局、誰かと一緒に暮らしてみたけど思い描いていたような幸せな生活ではなかった。自分には独身生活が向いていると感じる人は多いのではないでしょうか。
夫婦あるいはカップルとして誰かと暮らすより、ひとりで自分のペースを誰にも乱されず生きていきたい。そのほうがずっと幸せに思える。ということは間違ったことではないし、ひとつの選択に過ぎません』
日本でも婚活、そして妊活というように、あたかも「結婚すべし、(女なら)産むべし」という隠れたメッセージが秘められたような言葉が躍っていますが、それが誰にとっても本当に幸せを約束する道だとは思えません。
“自分にはひとりで生きていくのが合っていると思うし、それで幸せ”と思うのもぜんぜんアリ! 世間の声や偏見に惑わされず、自分にとって本当に幸せな生き方とはなにか追及していきたいですね。