誰にでも起こりうる「産後クライシス」 その乗り越え方とは?

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宮野茉莉子

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2012.09.21.Fri

NHKの「あさイチ」で放映され、反響を呼んでいる「産後クライシス」。「出産後に妻の夫への愛情が急激に減少する」ことをいいます。第一子の産後は離婚の第一関門ともいわれており、離婚をする人がとても多い時期。
離婚までには至らなくても、この時期のわだかまりは、その後の夫婦関係に長~く影響するのです。誰にでも起こりうる「産後クライシス」をうまく乗り越える方法を考えてみましょう。

産後は妻→夫への愛情を保てる人は半数以下!?

ベネッセ次世代育成研究所が妊娠期、0歳児期、1歳児期、2歳児期に『夫(妻)を心から愛していると実感する』という夫婦の割合を追跡調査したところ、妊娠中に妻→夫へ愛情を実感していた人は74.3%。なんとこれが0歳児期で45.5%と減り、2歳児期では34%と、半数以下に減っているのです!「あさイチ」で原因とされたのが、「夫のねぎらい」と「夫の家事・育児への参加度」の問題。
この結果と原因に、大きく頷くママは多いと思います。今まで産後の問題といえば、産後欝など女性の精神的な問題ばかり取り上げられてきましたよね。しかし出産はママしかできませんが、育児はみんなでするもの。女性の精神状態に追い討ちをかけるような出来事も、取り上げられていないだけでかなり多いと思います。ママだけの問題ではない、と自身もママである筆者は思います。

妊娠中からはじめたい!産後クライシスの乗り越え方

産後クライシスの主な原因は、「夫婦間のコミュニケーション不足」とされています。しかし育児中で心身ともに極度に疲れ果て、精神状態も不安定なママにコミュニケーションの全てをゆだねるのは無理な話。産後クライシスを乗り越えるためには、妊娠中からの働きかけも大切だと思います。

1、妊娠中の「パパ意識」を高める

体の変化のない男性が、パパ意識を持つのは確かに難しいですよね。「「パパ意識」のエンジンがかかるのが遅い、パパ意識が低い」というのも、産後クライシスの一因。

    まずは「パパ意識を高める」ために、以下のような方法で男性と一緒にマタニティーライフを楽しみましょう。
  • 妊娠による心身の変化、妊婦検診の内容、エコーは男性にも話して、共有すること。
  • 必ず一度は男性と一緒に妊婦検診に行き、エコーや3Dを見てもらう。
  • 赤ちゃんの買い物は一緒に行くき、部屋作りは一緒に行う。
  • 毎月マタニティーフォトを撮ってもらう。(デジカメでお腹の変化を撮る)
  • 胎教、話しかけを一緒にする。

2、妊娠中に男性に家事の習慣をつける

核家族の場合、産後に女性が家事を全てやるのは無理です。育児に忙しいのはもちろん、赤ちゃんの病気はほぼ100%ママにもうつるので、ママが病気中の家事はパパの協力が必要不可欠。育児中に男性に家事を教える時間は無いので、妊娠中に男性に家事を教えましょう。流れで教えてみたり、分担制にしたり、一緒に料理を作ってみたり。妊娠中からの習慣づけで、産後も協力してもらいやすくなるでしょう。

3、上手下手より、「やる」ことが大事

はじめは家事の下手な男性が多いことでしょう。「そんなんじゃダメ!」なんて怒り始めると、二度とやってくれません。上手い下手より、「やる」ことが大事。やりさえすれば、そのうち上達します。行動を尊重し、感謝の気持ちを述べ、アドバイスをしましょう。

4、状況・要望を説明する

「言わなくても分かってくれる」という考えは捨てましょう。普段はもちろん、育児中ともなれば男性は分からないことばかりです。自分や赤ちゃんの状況を説明し、何をして欲しいか口できちんと伝えること。コミュニケーション不足が産後クライシスの1番の問題ですので、きちんと説明を。伝わりにくい時には親や他のママ友、本やネットなど、第三者を用いて説明しましょう。

男性は産後女性の心身の変化に、もっと興味を持つべき

そもそも男性が出産に関する女性の心身の変化を知らな過ぎるのではないか?と思います。出産は産めば終わり、ではありません。産後の女性の体は、会陰切開や授乳の痛み、1ヶ月間の出血、便秘、骨盤の開きなどに対応します。その他にもいわゆる「産婦」といわれる時期は産後1年あり、様々な体の変化や、授乳期には飲食制限もあります。
それと同じくらい、心も大きく変化するもの。産後女性のメンタルの主な変化は以下の通り。

マタニティーブルー

気分が落ち込む、脱力感を感じる、涙もろくなる、不眠など、ホルモンバランスの急激な変化によって起こるもの。

性欲の減退

あまり知られていないことですが、授乳中は子育てに専念するよう、ホルモンの作用で女性の性欲は抑えられます。

攻撃的

動物を見れば分かることですが、産後の女性の精神状態は獣同然。子供の命を守ろうと、普段より攻撃的になります。

これだけの変化を男性が知らないと、夫婦仲が悪化してしまうのは明白ですよね。これは一例で、産後は人によって様々な心身の変化があります。最低限でもこれだけ変わるということを、男性はもっと知っておくべき。とは言え、自ら調べる男性は少ないですよね。現段階では私達女性が根気良く教える、ということが必要だと思います。

参考記事:夫婦を壊す?!“産後クライシス” NHK あさイチ

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宮野茉莉子

84年生まれの哲学ライター。東京女子大学哲学科卒業。野村證券を退職後、2011年よりライターへ。主に生き方や働き方について、哲学を交えた本質を探る記事を執筆。他、子育て、夫婦、FPとしてマネーなど、6媒体で執筆中。愛雑誌は『PRESIDENT』。現在一男児子育て中。
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