“やりすぎ育児”はかえってよくない?心理セラピストの語る今どき育児のヒント

2012.12.02

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いわゆる“モンスターペアレント”現象は日本だけではありません。海外でも、“子どもの安全と幸せのためならどんなことだってやろう”というちょっと困った親たちがどんどん急増中。かわいいわが子のために、あれもこれも手を尽くそうとするのは分からなくもありませんが、長い目で見ると子どものためになるどころか、かえってその子の自我と可能性を蝕んでしまう危険性がある、という心理セラピストたちの声が欧米でもきかれます。


まず、どうしてモンスターペアレント”のような過保護な親が出てきてしまうのでしょう?その理由としては以下のようなことが挙げられます。

  • 進学・就職はますます厳しくなるばかり。少しでも早いうちから手助けしたいという気持ちがある。
  • インターネットやテレビなどで、“理想の育児”について過剰な情報があふれ、少しでも“あるべき育児”に近づこうとしている。
  • 自分が果たせなかった夢や幸福を、子どもには手に入れさせようと躍起になっている。

しかし子育ての最終目標は、子どもが自立してひとりで生きていけるようにすること。そのための能力は、失敗したり、時にはきずついたりしながら学んでゆくこのなのです。
専門家ハラ・E・マラノさんは、精神的に強くて自立した子どもを育てるヒントを語っています。

自立した子どもを育てるヒント

▽ 一歩ひいたところで、子どもの成長を見守るスタンスを身につけましょう。たとえ困難な状況で直接的な手助けはしなくても、ちゃんと何が起こっているのか親が把握し、見守っていることを子どもにも分からせるようにします。たとえ失敗しても、自分で立ち直れる力と自信を手に入れることが、ひいては親子の絆も強いものにします。

▽ 人生の中で、失敗、落胆はつきものだということを子どもに経験させてください。子どもの問題はできるだけ子ども自身の手で解決させるようにします。しかし突き放すのではなく、子どもたちの気持ちや感情には十分注意を払って、耳を傾けるようにしましょう。

▽ どんな問題に遭遇していても、子どもがそれを乗り越えようとする力を信じてあげることが大切です。親から絶対的な信頼と愛情を受けているという気持ちは、失敗や挫折を乗り越えて自己肯定力をつけるうえで欠かせない要素といえます。

“人は成功より失敗から学ぶことのほうが多い”とはまさに至言。親として大切なことは、子どもの失敗も受け止め、見守ってあげる余裕をもつことにあるのでしょう。

2012.12.02

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記事を書いたのはこの人

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Written by Waxy

南半球オーストラリアから世の動きを眺めています。 ガーデニング好きで、イチゴ栽培が特にお気に入り。