「イケメンWeb男子カタログVol.28」 川原崎晋裕さん

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Googirl編集部

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2012.01.07.Sat

–イケメンWeb男子とは
一分一秒を争うスピート感溢れるWeb業界で働く若手男子のこと。

第28回目のゲストは、かわぱらこと川原崎晋裕さん(30)。サイゾーで日刊サイゾーやサイゾーウーマン、メンズサイゾーなど人気メディアを作ってきた有名Webプロデューサー。面白さと知的さの入り交じった、頭の良いイケメンWeb男子にドキドキ。他との差分を大きく打ち出し、群を抜いて面白い、最強のメディアを作る秘訣は何なのか、お話を聞いてきました。


今どんな仕事をしていますか?

川原崎さん(以下:K)「サイゾーのWebプロデューサー兼事業統括をしています。サイゾーは雑誌サイゾー以外に日刊サイゾーなどのWebメディアをいくつか運営しているんですが、それらすべての企画から立ち上げ、そして収益化に向けての事業戦略までをやってます。
昔は記事の編集も自分である程度やっていましたが、今はメディア立ち上げ後に優秀な編集者を雇ってきて、彼らに任せる感じです。その他、売上を上げるための営業施策や、サイトリニューアル、外部との提携周り、電子書籍をはじめとする新規事業など、いろいろやってますね。企画屋というか、なんでも屋です(笑)」

前職は何でしたか?

(K)「求人広告の営業をしていました。社会人になって3年間は、社会人としての基礎力を身に付けようという気持ちで、あえて厳しい営業職の道に進みました。1日100件新規電話するような、いわゆるド営業でした」


営業を3年間続けた後、サイゾーへ。メディア運営の経験ゼロの状態ですよね?

(K)「そうですね。まず『サイゾー』の雑誌を買ってきました。それからクレジットを見て編集長の名前を調べて、直接電話し、なんでもするから雇ってくれと頼みこみました。人材を募集しているところに応募しても、特に編集職は競争率がハンパないということが前職の経験から分かっていたので(笑)。
ちょうどサイゾーがWebを始めようとしていた時期でしたね。最初は業務委託のかたちで、月収18万で雇ってもらいました。スゴい編集長の下で、いわば丁稚奉公のようなものです。手取り年収は前職の半分くらいになってましたが、とにかくなにかを発信する仕事をしたかったんですね。それが原動力でした。あれから5年。早いですね」


プロデューサーになったきっかけは?

(K)「入社してすぐに日刊サイゾーができて、最初はひとりしかいなかったので、編集の仕事も、サイトの収益やPVを増やすための企画・戦略的な仕事も全部ひとりでやっていました。編集以外のことは社内の誰も知らなかったので全部独学だったんですが、それがめちゃくちゃ楽しくて、自分は編集よりもそういうwebの仕組みを考えたり、事業を大きくしてお金を儲けることのほうに適性があると気付いたんです。編集長にもそう言われましたし。
編集については、ある程度はできたとしても、才能がある人には叶わないな、と。編集ができる人って、編集以外は本当に何もできない人が多いんですよ。まともな社会人としては失格というか。ただ、企画力はとにかくすごいんです。企画に一心不乱にのめり込んでしまうんですね。僕だと記事を作っていても、これがいくらの金になるのかとか、撮影の待ち時間って無駄だなーとか考えちゃいますから。自分の興味のあることに、我を忘れてひたすら突っ込んでいくのが編集なんだろうな、と思います」


個人的にサイゾーウーマンが大好きです。他の女性系媒体とは一線を画していますよね。メディアとして目指してきたことや意識してきたことは何ですか?

(K)「他のメディアと差別化して、良いものを作るためには時間がかかります。サイゾーウーマンは、コンセプトが女性版サイゾーだったんですね。女性週刊誌的なポジションというか。Web版『女性自身』みたいな感じ。女性の本音というか、エグい部分を、あえて言っちゃおうと。そういう女性向けメディアって、Webにはなかったんですよね。
『ベッキーってなんかむかつくよね』みたいな、表立っては言えないんだけど、『そうそう、実は私もそう思ってたのよね!』という部分を、代弁してあげるというか。サイゾーウーマンのページ上部に『しぃちゃん』というキャラクターを置いて、この子が毎日吹出しで毒のあるセリフを言っているんですが、この子はまだ5歳の設定なんですね。
普通の大人の女性が言えばカドが立つようなことを、無邪気な子供に言わせることで、なんか許せちゃう、笑いに変えてしまう。ここがポイントなんですよ。ただ人の悪口を言うだけなら、誰でもできますし、聞いていても不快なだけ。それをユーモアに昇華させるのが、編集力であり、企画力なんだと思います」


どういう編集者を雇うようにしていますか?

(K)「そのメディアがターゲットとしている業界に精通していればそれに越したことはないですが、なにより重要なのは、世の中を他の人と同じように見るのではなく、違う角度から見られること。それこそ何でも疑ってかかるような、性格が悪いくらいの人のほうがいいです(笑)。うちでは”視点をリニューアルする”という風に言っていますが、それって、ある程度はテクニックでなんとかなるんですよ。でも、それ以上は小手先ではどうにもならない。だから面接では、そこの適性があるかどうかを重点的に見てます」


1日の仕事スケジュールの例を教えて下さい

9時 起床。家でメール処理など少し仕事
11~12時 出社
午後 打ち合わせ2~3本をこなし、他の時間は企画作りなど

(K)「席に座っているときは、メール処理と企画づくり、それ以外は打ち合わせで外していることが多いです。時期によりますが、サイトのリニューアルや新規事業の下準備をしているときは、外部とのやり取りが少ないので、社内にこもりっきりです。今は忙しい時期ですね。3月いっぱいまで今の感じが続くと思います」


仕事をするにあたり、心がけていることを教えて下さい

(K)「作業ベースでいうと、正確さとスピードです。とにかくタスクの量と種類が多いので、この点については究極レベルにまで上げられるよう日々努力しています。性格的にも、効率化することが好きで、無駄なことが大嫌いなんです。だからオペレーション作業で失敗したときには、次は天変地異でも起きない限り、絶対にミスしない方法を考えます。
あと、周囲とのコミュニケーションに関しては、徹底的に本音でやりとりすることを意識してますね。最初は誤解されてもいいんです。他人の信用を得るためには、自分がどんな人間かをさらすのが一番の近道ですから。そしてメディアの企画において重要視しているのは、自分の感覚を信じること。Web周りの人たちは新しいものや理屈が大好きなので、いろんな統計データや米国の最新情報なんかを拾ってきては、『次はこれが流行る!』なんて毎日のように騒いでいますが、人間のマスの行動を規定するのはもっとシンプルなことだと思います。それこそ自分がどう行動するかを考えればいいんです。おっぱいのサムネがたくさん並んでいたら、我を忘れてマウスが壊れるまでクリックしますよね? そういうことです」

その「自らの感覚を信じる」という信条は、サイゾーにどんなふうに活かされているのですか?

(K)「サイト設計だけで言えば、どのサイトも、『僕が一番見やすい・使いやすい』つくりになっています。サイトのリニューアル時も、マーケティングのようなことはほとんどなにもしていません。100人の意見を聞いて、それをちょっとずつ取り入れると、ちぐはぐで統一感のない、ゴミみたいなプロダクトができ上がります。
それよりは、僕一人にとって完璧なサイトをつくる。100人の60点よりも、5人の100点がほしい。比べるのはおこがましいですが、iPhoneが素晴らしいプロダクトになったのは、スティーブ・ジョブズのような独裁者がいたからだと思います」

自分の好きなところと嫌いなところを教えて下さい

(K)「うーん。好きなところというか、今現在生きていく上で役に立っているのは、自信があることかな。いやらしい話ですが、小学校のときかなり勉強ができる子どもで。本気で頑張れば、自分には大抵のことはできるだろうと思っていました(笑)。
だから今でも、たとえ他の100人が失敗しても、自分に限っては成功するだろうという根拠のない自信があります。嫌いなところは、あまりないかなぁ。自分のことが嫌いっていう感情は、なりたい自分のようなものがあって、そことのギャップが生じたときに芽生えるものだと思うんです。僕は特に自分がこうなりたい、ていう目標がないから、嫌いなところもないですね。強いていえば、プライドが高いところとか? たまに、邪魔になりますね」


先ほどの「なりたいものがない」とは?

(K)「なりたいものが、これといって本当にないんです。自分以外の誰かになりたい、と思ったこともないです。明日死ぬかも知れないんだから、あんまり先のこと考えたって仕方ないし。とにかく今を楽しく生きられればそれでいい。そのせいか、とても飽きっぽい性格なので、今の仕事は自分に合っていると思います。
プロジェクトやるときって、企画・立ち上げ部分が1番の醍醐味だと思っているんですけど、その1番面白い部分を全部自分でやって、課題も全部解決して、ある程度運営が安定してきたら後は任せられる人に渡してしまう、というのが今の仕事の動かし方。
これだと僕自身は、常に新しいことばかりをやり続けられるわけです。最高の環境ですね」


自分の生き方を××主義というとしたら、何主義?

(K)「うーん、特にないです(笑)。そもそも主義主張が嫌いなので。自分の中にある、言葉にできない、理由のない欲求だけを信じて生きています。性欲とか、食欲とか、そういうものです。ニヒリズムという言葉があって、そもそもキリスト教をベースにした西洋の考え方なんで、現代の日本人に適用するのは無理があるんですが、おおざっぱに『価値あるものは何も無い』という風に訳されたりします。これは僕の独自の考え方ですが、お金持ちになることにも、名声を得ることにも、他人に好かれることにも、もっといえば幸福になることにさえ、等しく価値などない。価値というものの根拠を追っていくと、理屈としてはそうなると思うんですよね。なにしろ、『どう生きたって人生の価値は変わんないよ』ってことなので、あまり人には理解してもらえないのですが(笑)。そうなると、なにを基準にして物事を判断していけばいいのかってことなんですけど、もう本能くらいしか信じられるものがないってことになっちゃうんですよね」


最近はどんな境地に?

(K)「まあとにかく、好きなものは好き、嫌いなものは嫌いってことで、それ以上考えることをやめました。自分に素直に生きてます。仕事は理詰めですが、プライベートは理由もなく『とにかくヤダ』とか言ったりするので、かなりワガママってことになるかと思います(笑)。友達に対しても、思ったことを全部そのまま言っちゃうし、自分のしたいように振る舞うので、ストレスはまったく溜まりません。本当に、大目に見てくれている友人たちには感謝するばかりです(笑)」


好きな言葉は何ですか?

(K)「『丁度よい』です。ある人の夢に良寛が出てきて、そのとき言った言葉を書き起こしたものだそうです。先ほどの考え方に通ずるものがあります」


どんな女性に惹かれますか?

(K)「見た目で言うならば、かわいい系の人が好き。中身では、自分の知らないことをたくさん知っている人が、長く一緒にいても飽きないので良いですね。反対に苦手なのは、精神的にべったり依存してくる人。そういう女性って、束縛が強いし、自らは新しいものを運びこんでこないじゃないですか。そうすると、最初は頼られて楽しくても、だんだん飽きてきて、うっとうしくなっちゃいますね」


自信を持って扱える道具は何ですか?

(K)「ビリヤードのキューです。かれこれ5年くらいやってて、今は高円寺にあるリスクというお店の常連です。試合にも月数回出てます。先月、JPAという団体戦の地区大会で優勝しました。今月は関東ブロックのトーナメントがあります」


川原崎さんにとって、仕事とはまさに何ですか?

(K)「すごく熱中できる、楽しいゲーム!
周りに経営者が多いのもあって、仕事=人生と言う人は多いですが、自分はそうは思いません。自分が楽しいからやっています。あとは、自分を育ててくれた上司や周囲のスタッフへの恩返しですね。受けた恩はきっちり返す。自分がいなくてもサイゾーが絶対にお金に困らないようになるまでは、この仕事をやり続けるつもりです」


ヒットを生み出せるWebプロデューサーに必要な要素って何ですか?

(K)「最近よく人を採用しているので、そのあたりをよく考えていました。業務ベースで必要な力は複数あって、企画力、編集力、営業力、マネジメント力など、浅く広くなんでもできなくてはなりません。デザイナーや編集者など、その道のプロたちをうまくまとめて動かしていかなきゃいけないので、彼らに信用してもらうためにも必要な能力です。でもそんな人って、ほとんどいないんですよね。だから逆に、ズブの素人でいいんです。吸収力と行動力、そして良いプロダクトをつくりたいというガンコさがあれば、誰でもプロデューサーになれますよ。僕自身がそうでしたからね」

川原崎晋裕さん(facebook/twitter)
81年生まれ。サイゾーのメディアプロデューサー。

取材/文・写真 sonoko0511 取材協力/eau cafe西郷山公園

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