秋の夜長に女子力を高めてくれる小説まとめ

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Googirl編集部

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2011.10.25.Tue

10月も半ばを過ぎ、読書の秋が本格的に到来といえる季節になりました。テレビやDVDを観るのも良いですが、すこし窓を開けておくと涼しいこの時期、夜ふけに読書なんていかがでしょうか。
明かりは間接照明だけにして、香りの良いキャンドルを焚いた中で読む小説は格別。ステキな雰囲気の中でより小説の中身にどっぷりと浸かりやすくなります。今回は女子力を高めてくれる珠玉の小説を、5冊ご紹介します。

1、『無銭優雅』(山田詠美)

40代男女の恋愛を描いた小説。“一級品の恋愛小説”を世に出す山田詠美さんの、わりと近年の作品。
…ほんとだ。修復されてる。この、手のかけ方、親きょうだいには出来ない。友達も出来ない。私には、男がいるんだなあ、と思う。涙が出て来る。弱っている。優しい気持で弱っている…(中略)この部分、とても「分かる!」というような、それでいて深みのある文章ではないだろうか。単なる仲の良い男友達と、自分だけの男というのはまったく異なる。くれる優しさの分量や種類が、違っている。こういった、本質的な文章がいたるページに出て来るものだから、たくさんページの端を折り曲げてしまう可能性大。
言っちゃ悪いが、主役となっている40代カップルの会話や行動は実にアホくさい。笑える。微笑ましい類の笑いを誘ってくる。くだらない会話ややり取りの出来る関係が、いかに限定的で貴重で、それを見つけるのがどれほど大変なことか、それに出会えることがどれほど幸せなことか。アホらしくて、幸福な時間。そんな理想的な2人の関係が描かれていて、恋愛を見直すきっかけとなりそう。

2、『ダブル・ファンタジー』(村山由佳)

純愛小説といって名高い『天使の卵』等で有名な村山由佳さんの、衝撃の新境地ともいえる作品『ダブル・ファンタジー』。
主人公は35歳の脚本家・奈津。都会から田舎へ移り住み、夫との閉鎖された生活に違和感を覚えるようになる。1人の男の存在を要因とし、奈津は夫を置いて都心に移り住む。身体の関係で離れられなくなった男。それが演出家の志澤。ただ、何度か身体を重ねて捨てられた奈津は、彼を見返してやろうとする。その間に再会したり、新たに出会ったりと、数人の男と関係を持つようになる。決して歪んでいるわけではなく、奈津は本能のままに生きているだけ。そして強く、素のままで進んでいる。しなやかに、かつ力強く生きる女子こそが美しい。勇気付けてくれる良本。

3、『阪急電車』(有川浩)

映画にもなり、かなりヒットしましたね。舞台は阪急電車。
それを利用する、お互いに名前も知らない人間同士のあたたかい、偶然のやり取りを描いている。知らない人に注意されたことはあるだろうか。行きずりの人と話してハッとして何かを気付かされたことはあるだろうか。「無関係」「今後二度と関わらないであろう」からこそ言えること、伝えられることというのはややある。まったく予想もしていなかった出会いが、後々なくてはならない関係へと発展した経験はありますか? 意外とそれらはリアル世界で、ふとした瞬間に起こり得る。人と人は、出会うべくして出会うもの。ほっこりできて、泣きそうになり、笑ってしまう。ふわっとした気持ちで締めてくれ、前向きに生きて行こうと思える、とてもやさしい小説。

4、『だれかのいとしいひと』(角田光代)

全部で8話の収録された短編集。「転校生の会」という話は、転校生という言葉に由来している人たちが集まる会。
主人公の「あたし」は、転校を繰り返す男子と付き合っていた。彼と別れるタイミングに「どうしても分かり合えないこと」がお互いの間にあることに気付く。転校経験者と未経験者の間には、お互いが理解し得ない差分がある。「転校生の会」で、あたしは様々な人と出会う。そんな中で、自分たちは生きながら、それぞれの目的地へ向かうために様々なバスに乗り続けているような錯覚を覚える。その度に誰かと出会い、話をしたりしなかったり、そしてまたバスを降りていったり乗り換えたりする。その繰り返し。人生は長い目で見ると、乗り物に乗るような感覚。知らない誰かと出会って、特別に仲良くなったり、お互いの人生に影響を及ぼさないまま通り過ぎていったり、すこしだけ関わったり――。
ただひたすら流れていく。「恋愛とは呼べないような、恋愛からはみ出したような話を書いた」と著者の角田光代さんはあとがきで述べている。すべてが型にハマるわけではない。本書は「何でもかんでも、定型通りにする必要などすこしもない」というメッセージを発してくれている。

5、『眠れぬ真珠』(石田衣良)

女性の心理をとても細やかに描いている。流石、あの石田衣良さんだと思う。緻密でやさしい描写が多く、後評に小池真理子氏が書いているように、男性が書いたとは思えないほど、微妙な女心が表現されている。
主人公は、45歳の版画家・咲世子。頻繁に通っている「リキッドカフェ」で、素樹という青年と出会う。彼は優れた映画を撮影する腕を持っていたが、暗い過去を引き摺り、しばらく休養期間を取っていたのだった。17歳という年の差があるにも関わらず、2人は惹かれ合うようになる。ただ、咲世子は「この恋は永遠ではない」ということを常に思って、彼との日々を1日1日大事に過ごしていた…2人の恋は順調であっても、周辺に「障害と呼べるもの」がたくさん発生していた。過去の恋人だったり、ストーカーだったり…愛していた相手を巡るいくつもの物語が交錯する。愛することと愛されること。切なくなること。本当に相手を想うからこそ、出てしまう行動がある。リアルな恋愛をしたいと思わせられる、温かい1冊。


ライター:sonoko0511

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