「趣味は妄想」の30歳地味めOL✕テレパス一家のラブロマンス『高台家の人々』レビュー

2015.11.17

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『ごくせん』『デカワンコ』『アシガール』など、男子にも女子にも大人気の漫画を次々と描かれる漫画家の森本梢子さん。読まれたことがある方もきっと多いはず。ギャグ要素が入っていて内容がおもしろいのはもちろんのこと、どの作品にも超イケメン男子が登場するのは、ポイントが高いですよね! ところで皆さん、2016年に実写映画化されることも決定した『高台家の人々』(集英社/1~4巻)はもうお読みになりましたか? この作品は、「妄想を趣味にしていたら、誰もがうらやむ彼氏ができた」30歳の地味めOL・木絵(きえ)ちゃんのお話です。ですが、そのイケメン彼氏と弟妹にはどうやら人には言えない秘密があるようで……!?
今回は、女子の心をギュッとつかんで離さない、『高台家の人々』を少しだけご紹介したいと思います。


妄想のおもしろさなら誰にも負けない!? 30歳地味めOLが主人公

この物語の主人公は、平野木絵(ひらのきえ)、30歳。地味めOLだったのですが、同じ会社のエリート社員・高台光正(こうだいみつまさ・27歳)から言いよられ、人生が一変します。彼女は嫌なことがあったとき、それが怒りや憎しみになる前に、なんともユニークな笑い話に心のなかで変換するのですが、その妄想がとてもおもしろいのです。木絵ちゃんはその「妄想力」とやさしい人柄を気に入られ、光正さんに言いよられました。最新刊では結婚話も前向きに進んでいる様子です。
しかし、イケメンエリート高台光正さまには大きな秘密があるようで……!?

美男美女ぞろいの高台家の秘密とは……!?

実は、高台家の長男である光正さんは、人の心が読めるテレパシー能力を持っていたのです! しかも、美男美女ぞろいの三兄妹弟はみんな、人の心が読めるとのこと。人の裏の顔をさんざん知ってしまい、苦労していた三兄妹弟……。木絵の裏表のない穏やかな性格と、物語性のある爆笑必須のやさしい妄想に癒され、少しずつ距離を縮めていきます。妄想のなかでランプの精や、角が生えた魔物を登場させ、「別れることになったら遅咲きの平泳ぎのメダリストを目指そう」とまで考える、おもしろくてかわいい木絵ちゃんと、一癖も二癖もある、三兄妹弟とその家族! そのやりとりはとても愉快で、一度読むと癖になってしまいます。
また、本編では高台家一家の過去のお話も描かれているのですが、こちらも味わい深く読み応えがたっぷりです! ちょっと不思議な胸キュン必須のラブコメです! 映画公開前に、ぜひぜひチェックしてみてくださいね!

2015.11.17

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記事を書いたのはこの人

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Written by さゆ

87年生まれのフリーライター。 本とワンコとカフェが大好きです。 いつでもアワアワしています。 ツイッター:@sayulog  写真撮影ご協力:青山エリュシオンハウス 撮影者:福谷 真理子