【インタビュー連載】 キャンドル作家・兼島麻里さん ~第2回 『Ballare』代表と母業との両立~

第1回では、キャンドルとの出会いや、キャンドル作りの魅力について伺いました。今回は、実際に活動を始められてから産後に至るまでのお話しを伺います。


順調に活動の幅を広げた貴重な時期

キャンドル作りを始めてからこれまで、どういった活動をして来られたのでしょうか?

兼島さん(以下、兼):結婚してから出産するまでは、派遣社員として働く傍ら、キャンドル制作の活動をしていました。主には、雑貨店への委託販売、インターネットでの販売や、カルチャースクールの講師です。この時期は好きなペースで多くの時間を自分の為に費やすことができました。この貴重な時間と夫の理解があったからこそ、キャンドル制作の活動を続けることができたと思います。その点はとても恵まれていたと感謝しています。

吉原:パートナーの理解は、欠かせませんよね。それにきちんと感謝で応えてらっしゃる兼島さんも素敵だと思います。

出産前後の休止を経て、育児と制作活動を両立する新たなフェーズへ

いまは二人のお子さんのお母さんでいらっしゃいますが、出産後も、ずっと続けてらしたのですか?

兼:いえ、1人目を出産した後は殆どキャンドル関連のことはしていませんでした。ごくたまに、個人的にオーダーを受けたキャンドルをその都度作る程度で、それも、子供との時間を優先したかったので、深入りしない様にセーブしていました。2人目を出産してからの1年間は、それまでの生活が更に変化し、毎日子育てに必死で。キャンドルを作る時間と気力も全くありませんでした。

吉原:なるほど。そうですよね、育児中は子育てで手一杯になりますもんね。今は、再開されているのでしょうか?その場合、何かきっかけのようなことはありましたか?

兼:はい、少しずつですが再開しています。今年に入り、上の子が幼稚園に通い始めて、時間的にも精神的にもやっと余裕が出てきたので。きっかけは、夫の勧めなんです。私が育児にいっぱいいっぱいになっているのを見て、私の誕生日にキャンドルの一日体験教室に参加するよう勧めてくれました。そのことがきっかけで、キャンドル作りの楽しさを再認識し、また落ち着いたら制作しようと意欲が湧きました。

吉原:ご主人の温かいアドバイスが、素晴らしいですね。

兼:そうですね(照)

吉原:でも、育児で多忙な中、いつキャンドル制作をされているのですか?

兼:基本的には夜子供を寝かしつけてから、もしくは朝早く起きてからの数時間です。作業できる時間は、やはり産前に比べると激減しました。

吉原:両立は大変そうにも思えますが、再開されてよかったですか?

兼:はい。時間が限られたことにより、かえって作業効率はあがって、時間の隙間を見つけて小分けに作業することが上手になりました。そして、限られた時間の中で出来ること、出来ないことを見極め、かつては苦手だった「諦めること」も覚えました。

兼:それに、子供のぐずぐずに付き合っている時、寝かしつけに苦戦している時でも、頭の中で「夜はどんなキャンドルを作ろうかな~」とイメージするだけで楽しくなるんです。より穏やかな気持ちで子どもに対峙できる気がします。

吉原:なるほど。費やせる時間が短くてもキャンドル制作という楽しみがあることで、育児の更なるモチベーションアップやストレス緩和など、母としての兼島さんに良い影響がうまれいていると。

兼:はい。ですから、ときには我儘に(笑)自分の時間を確保することで、自分の心を和ませながら、育児と上手く向き合っていきたいですね。

第3回に続く。

『Ballare』のキャンドルは、下記店舗およびBallare公式サイトにて購入できます。
コトノハ雑貨店浅草FUJIYAMA
・HP: handmade candle『Ballare』

2015.07.16

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Written by 吉原由梨(ヨシハラ ユリ)

東大法学部卒業後、外資OL、秘書職を経て、現在は都内で夫と二人暮らしのフリーライター。30代初級者。 趣味は読書、グルメ、美容と健康の研究、マッサージ巡り、人間観察etc. 自身の経験や思索、あとは好奇心の赴くまま、幅広いジャンルのコラムを書いていきます。 Twitter:@yuriyoshihara ブログ:http://yuriyoshihara.blog.jp 写真撮影ご協力:青山エリュシオンハウス 撮影者:福谷 真理子