大人になった紗南&羽山に会える!『Honey Bitter』×『こどものおもちゃ』の特別番外編が泣ける! <『Deep Clear』(小花美穂/集英社)>
Googirl読者の皆様は、少女漫画雑誌『りぼん』に連載されていた『こどものおもちゃ』を読んだことはありますか? かつて「りぼんっ子」だった80年代生まれの女子たちは知っている人も多いはず!
『こどものおもちゃ』は人気子役タレント「倉田紗南」(くらたサナ)とそのクラスメイトで問題児でもあった「羽山秋人」(はやまあきと)を中心に描かれた学園漫画です。
『りぼん』にて1994年から1998年まで連載され、第22回講談社漫画賞少女部門を受賞した本作。「こどちゃ」の愛称で親しまれ、テレビアニメ化もされ、先日なんと『りぼん』の60周年記念公演に、来年夏、舞台化されることも決定しました!
『Deep Clear』
コメディ要素が強い作品ですが、時に学級崩壊や少年犯罪、離婚問題などにも触れており、当時『りぼん』を愛読していた筆者は、他の漫画とは違う、シリアスな雰囲気を放っていた『こどものおもちゃ』のことを今でもずっと覚えています。
そんな『こどものおもちゃ』ですが、2010年に『Deep Clear』という、「Honey Bitter」(人の心が読めてしまう女の子が登場する、現在『Cookie』にて小花先生が連載中)と「こどものおもちゃ」のコラボ作品が、小花美穂デビュー20周年特別番外編として発売されたのはご存知ですか?
あの大人になった紗南&羽山ペアにまた会えるのはもちろん、「直澄君」主役の特別描き下ろしまで読めるのです! それでは少しだけ、内容をご紹介します。
あのなつかしキャラも続々登場!
『Deep Clear』は、人の心が読めてしまう力を持つ「珠里(シュリ)」(『Honey Bitter』の主人公)が働く調査事務所に、女優の倉田紗南が、ある依頼を持ってやって来るところから始まります。また相変わらず黒いサングラスをはめた紗南のマネージャー「レイ」くんも、紗南には内緒で、ある依頼を調査事務所に持ってきます。今回はその2つの依頼が、本編を大きく動かします。
大人になった紗南ちゃんは、ますますキレイになっていて、女優の仕事もこなしていて、昔あんなに暴れていた羽山も、たくさん勉強してちゃんと社会人をやっていたことに、筆者はとても驚きました。
たくさん悲しい思いをしたけれど、それでも芯は強く、優しい心は失わないままで、みんな素敵な大人になっていたことに、とても感動させられるストーリーです。
個人的には、ネガティブな珠里に、紗南がアドバイスした言葉にグッとくるものがありました。また最後に出てくる直澄君のお話は、とても切ないです。
紗南&羽山ペアに会いたい方、『Honey Bitter』ファンの方、本書は絶対読んで後悔しないと思います。「りぼんっ子」必読の一冊です!