イケメンWeb男子カタログVol.52 足立昌彦さん、王征泓さん

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2013.06.10.Mon

–イケメンWeb男子とは
一分一秒を争うスピート感溢れるWeb業界で働く若手男子のこと。

スマートフォンのスキンを、自分好みに着せ替えて楽しんでいる女子も多いのでは?
そんな方におすすめなのが、3000個を超える豊富な顔文字や特殊顔文字、テキストスタンプを搭載し、自由なカスタマイズが可能なAndroid向け日本語入力キーボードアプリ「Simeji」
Google Play内の日本語入力キーボードアプリのなかで、500万ダウンロードを突破した人気のアプリです。このSimejiが5月中旬に大幅にアップデートされたと聞いて、Simejiを開発したバイドゥ社の足立昌彦さん、一緒にエンジニアとして働く王征泓(おうせいおう)さんとお会いしてきました。

「Simeji」とは、どんな日本語入力アプリなのでしょうか?

足立さん:現在Google Playで累計500万ダウンロードを誇る日本語入力キーボードアプリです。フリック入力やポケベル入力のようなユニークな日本語キーボードだけでなく、音声入力やハードウェアキーボードにも対応しています。

Simejiといえば、顔文字が有名だと聞きました。

足立さん:はい、メールやSNSでのコミュニケーションが豊かになるよう、絵文字や顔文字の辞書も搭載しています。「かおもじ」や「きたー」のように顔文字に関係のある言葉を入れると、変換候補として顔文字がたくさん表示されるのが特徴。そのほか、ドコモ・au・ソフトバンク機種に対応する絵文字、ハートマークなどの記号も楽しめます。

ほかのアプリにはない、デザイン面での魅力は?

王さん:Simejiでは、キーボードの背景デザインを300種類以上から選べます。ブロックや星、動物、風景などから自由に選んで変更できます。僕が街で見かけて人気だったのは、ピンクのブロックやチョコレートのデザインのもの。

それは可愛いですね。特にチョコレートは大人女子でも使えそう

王さん:Simejiは10代の女性を中心に人気なので、デザインもかわいらしいものがウケていると感じます。

先日Simejiが大幅にアップデートされたそうですね? 

足立さん:はい、5月9日に「Simeji ver.6.0」を公開しました。今回、シンプルで直感的に操作できる「スライドUI」を新たに採用しました。日本語や顔文字、スタンプなどを選択するボタンを、キーボードの下に重ねているのが特徴です。スマホの画面をより広く使えるようになり、文字やスタンプなどをスピーディに効率よく選択できるようになりました。

今回のアップデートで特にこだわったことや苦労したことについて、教えてください

足立さん:意識したのはスピード。とにかく速く開発してリリースするよう心がけました。また、苦労した点は「メニューが開く」というインタラクションの速度の最適化と、どの程度の幅をメニューに割り当てるかを決めたときですね。ユーザーは文字を打つ目的でキーボードをみていますから、メニューを開いている最中はどんなに便利な道具がそこにあったとしても「中断」なんです。とはいえ一瞬で開いてしまうと、なにが起ったかわかりにくい。ちょうどいい速さで、ちょうどいい面積に「開く」状態を作るのにはチーム内で試行錯誤しました。

今回のアップデートで目指したことは?

足立さん:日本語そのものを入力しやすくするのはあたりまえですが、顔文字やテキストスタンプのような「コミュニケーション上の飛び道具」もすばやく引き出せるようにしたかったんです。「Simejiユーザーはコミュニケーションが達者である」という認識を醸したい、とは弊社デザイナーの矢野りんともよく話していることですね。

数字的な面でも目標はありますか?

王さん:より多くの方にSimejiを使ってもらいたいのでユーザー数を向上し、使い続けていただく為にも継続率の向上を目指しています。年内に新規ユーザー200万人を獲得したいですね。

ここまでアプリの話を中心にお聞きしてきましたが、Web全般のお話についてもお聞きしたいです。特に足立さんは長くIT業界にいて「adamrocker」としても有名ですよね。Webのどんなところに魅力を感じているのですか?

足立さん:もう10年くらいWeb業界にいますが、とにかくスピードが速いことですね。次から次へと新しい技術や言語が登場してくるのが刺激的。好奇心をもって、どんなものでもまず試してみるという姿勢で、日々向き合っています。

王さんは?

王さん:やはり変化が速いこと。常に新しい情報を把握するよう努めています。新聞記事やブログ記事はもちろん、足立さんのブログも読んでいますよ(笑)。

足立さんは技術的なことをブログにアウトプットされていますよね。普段どうやってそのためのインプットや情報収集をしていますか?

足立さん:Webでの情報収集では、最近だとGoogle+のコミュニティを活用しています。海外の開発に関する情報が蓄積していて参考になります。主催、登壇するものも含め、リアルでの勉強会にもよく参加しています。日本のIT系の勉強会は、内容が素晴らしいのに、無料で参加できるものが多いです。技術を出来る限りオープンにして、皆でよいものをシェアしていこうとする発想なんですよね。

勉強のためによくチェックするサイトは?

足立さん
Google Plus Communities
Stack Overflow
Hacker News – Y Combinator

王さん
Twitter
GitHub
Stack Overflow

お仕事についてもお聞きしたいです。どんなときに楽しいと感じますか?

足立さん:僕は設計が好きなのですが、設計したあとに、抜け漏れがないか確かめているときが楽しいです。逆に抜け漏れがあったときも、自分の考えの浅はかさに直面して、嬉しくなったりします(笑)。何にでもトラブルはつきものです。頑張って仕込んだはずのイベントでも、トラブルが起きてしまうことはあります。そんなときは笑いに変えちゃいます。成功も失敗もすべて活かして、社会へ貢献できる仕事につなげていきたいですね。

王さん:アプリレビューなどにあるユーザーのコメントを見ながら、問題点を解決していくのが楽しいです。問題は必ず存在するものですから、前向きに向き合っていきたいと思います。また、参考書などを見ずに、すらすらとコードを書けるときも楽しいですね。

今後の目標は?

足立さん:使う人を楽しませるだけではなく、生活を送るうえで、便利だと感じてもらえるものを作り続けていきたいです。

王さん:短期的には本社のメンバーを含め、チームの皆と一緒に開発を進めていきたいです。長期的にはよりよい製品として、僕たちもスキルアップしながら、いいものを作っていきたい。日本と中国の間をつなぐ橋のような役割を果たしたいですね。

6月中旬には、記号パレットの導入と数字キーボードが新しくなった「Simeji ver.6.1」が提供される予定だとか。今後も精力的に改善をし続ける、Simejiの動きに注目です。

<プロフィール>
足立昌彦さん
バイドゥ株式会社 モバイルプロダクト事業部エンジニア。和歌山県出身。神戸大学大学院修士課程自然科学研究科機械工学専攻修了。卒業後、大手メーカーの研究所勤務を経て、サンフランシスコでAndroidアプリを開発。日本国内で3人のみが認定されたGoogle Developer Expert の一人。Android開発の第一人者であり、Adamrockerという通称名で知られている。2011年12月よりバイドゥ株式会社入社。現在、モバイルプロダクト事業部責任者として、Baidu本社の開発チームと製品開発に関わる一方、グーグルイベント等で講演、書籍等で開発者に向けた情報発信を積極的に行なっている。

王征泓さん
バイドゥ株式会社 モバイルプロダクト 研究開発(R&D)エンジニア。中国・上海出身。東北大学大学院修士課程情報科学研究科システム情報科学専攻修了。卒業後、アプリ開発会社に入社、AndroidやiPhoneの開発に携わる。個人的には「Future App Laboratory」というengineer名で様々なアプリをリリースした。「ブレイドマスター」というゲームアプリはが評判となり、AndroidとiPhoneで合計250万以上のダウンロード数を獲得。現在は、バイドゥ株式会社に転職し、モバイルプロダクトの開発をしている。モバイル・クラウドの連携運用に精通し、オープンソースプラットフォームを通して世界中の開発者と繋がっている。

【関連リンク】
Simeji
Google Play

取材/文・写真 池田園子

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記事を書いたのはこの人

Written by

池田 園子(いけだ そのこ)

岡山県出身。中央大学法学部卒業後、楽天、リアルワールドを経てフリー編集者/ライターに。関心のあるテーマは女性の生き方や働き方、性、日本の家族制度など。結婚・離婚を一度経験。11月14日に『はたらく人の結婚しない生き方』を発売。
写真撮影ご協力:青山エリュシオンハウス 撮影者:福谷 真理子