【第5回】気になるWebガール バイドゥ・矢野りんさんに聞く!エイプリルフールコンテンツ「Simeji NEXT」から仕掛けたいこととは?

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2013.04.01.Mon

今日はエイプリルフール。各社がユニークなコンテンツを仕掛けていますが、バイドゥが公開した「Simeji NEXT」がカッコいい。Simeji NEXTとは、Android向け日本語入力アプリ「Simeji」のプロモーションを目的に、バイドゥが制作したウェブコンテンツのこと。

しめじ内部の繊維菌糸組織が発する微弱電流を用いることで、Android向け日本語入力アプリ「Simeji」の性能をそのまま移植した「しめじ」で、「Simeji」の高い予測変換精度、入力効率性を表現し……これはジョークコンテンツです。皆さん、あくまでもジョークコンテンツ、ですからね。

そんな今回のエイプリールフールネタ「Simeji NEXT」の狙いについて、「Simeji」の開発者である矢野りんさんに話を聞いてみました。

矢野さん:スマートフォンのキーボードはうまく動いている限り、空気のように、日常であまり意識されない存在になってしまいがちです。逆にうまく動かないときには、すごく気になるのですが……。そんな“存在”をすこし誇張して、『ああ、私たちは日々「変換」してるんだ』と気づいてもらい、『変換』とか『テキストによるコミュニケーション』を意図的に楽しんでもらいたいな、と思っています。「しめじ」と同じように、「Simeji」は皆さんの身近な存在ですよ!

ユニークなコンテンツですよね。そもそもの話となってしまい恐縮なのですが、「Simeji」を開発したきっかけは何だったのですか?

矢野さん:友人の紹介でSimeji開発者の足立昌彦さんと知り合いまして。彼がデザインに対する興味を強く持っていて、Simejiのデザイン面を強化したいという希望があったので、協力することに決めたんです。

なるほど。最初のSimejiと今のSimejiとでは、デザインが大幅に変わりましたよね?

矢野さん:はい、そうですね。まず最初は「生のしめじの写真」を切り抜いた脱力系デザインだったアイコンを、今の形に近い、グラフィックのアイコンに直しました。しかし、Simeji Nextでまた生に戻ってしまいました。これも何かの運命かもしれませんね。

昔のSimeji↓

今のSimeji↓

面白いです(笑)。そんなSimejiの開発で苦労したことはありましたか?

矢野さん:理系男子の言っていることが、よく理解できなかったことですね……。私はもともと物事を感覚的に捉えることが得意で、それが自分のセンスや長所だと思っているのですが、ロジカルに話をすることを強く意識しないと、優秀な開発者と一緒に働くことは難しいなと。今も努力が足りないと感じています。

矢野さんって、とても謙虚な方ですね。超デキるWeb女子として有名なのに。ところで最近はどんなお仕事に取り組んでいらっしゃいますか?

矢野さん:ずっとSimejiの世話に明け暮れています。UIとか製品のデザインにはこれまで通り注力しますが、これからはちょっと生活から離れた感じのある「アプリ」を「生活便利道具」にシフトさせるための仕事もしていきたいですね。

そんなアプリが登場するのを楽しみにしています!ところで、普段仕事をする上で心がけていることはありますか?

矢野さん:「忙しいのは自分だけ」とは思わないようにすることですね。チームのアウトプットは必ず評価すること、ダメ出ししないで代替案を提示することも、自分の中のルールです。

そんな先輩の下で働きたいと思う人は多そうです。ちなみに、どんな仕事をしているときが一番楽しいですか?

矢野さん:デザインツールに向かっているときですね。UIをスタイリングするときや頭の中に描いたグラフィックを作り込んでいく過程が一番楽しいです。

そろそろ終盤なので、やや恋愛寄りな質問になるのですが、女子にオススメの「Simeji」の使い方を教えてください!

矢野さん:愛する人を励ましてほしいですね。そのための「顔文字」のクオリティを頑張って上げていきます!

ありがとうございます!愛する彼をSimejiを使って励まそうと思います。最後に、今後Simejiで仕掛けていきたいことを教えてください。

矢野さん:使ってくださっている人の意図はもちろん、「こうなったらいいな。こんな変換ができたらいいのにな」という想いを、実際に機能として取り込めるような製品にしていきたいです。たくさんの人々がモバイルでコミュニケーションするのってとても楽しい! と実感できる世の中に近づくよう、Simejiを育てていきたいですね。

とても気さくに取材に応じてくれた矢野さん。エイプリルフールコンテンツ「Simeji NEXT」とともに、彼女が開発を続けるAndroid端末向け日本語入力アプリケーション「Simeji」も、今後要注目です。

矢野りんさん
Baidu Inc.に所属するWebデザイナー。Android端末向け日本語入力アプリケーション「Simeji」のビジュアルデザインを担当する。 Android女子部の部長でもある。『WEBデザインメソッド-伝わるコンテンツのための理論と実践』、『Webレイアウトの「解法」Webデザイナーのための実践的セオリー50』『デザインのへそデザインの基礎体力を上げる50の仕事術』などWebに関する著書多数。

【関連リンク】
Simeji NEXT
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Written by

池田 園子(いけだ そのこ)

岡山県出身。中央大学法学部卒業後、楽天、リアルワールドを経てフリー編集者/ライターに。関心のあるテーマは女性の生き方や働き方、性、日本の家族制度など。結婚・離婚を一度経験。11月14日に『はたらく人の結婚しない生き方』を発売。
写真撮影ご協力:青山エリュシオンハウス 撮影者:福谷 真理子